第38話 名付け
山賊達を領主に引き渡したあと、アタシ達は魔物の子供達を連れてミンジュンの店に戻ると
さっそくミンジュンの店でコーヒーとお菓子をたのんだ。
「やっぱりこの子達にも名前があった方がいいんじゃないかな? ホラっ前にメアリーちゃんがアタシに名前をつけたようにこの子達にも名前をつけてあげましょ」
とは言ってもねー、何がいいのかしらね正直言って名前とかつけるのはアタシ得意じゃないのよね
視線が気になったのでメアリーの方へと目を向けると彼女は目をキラキラ輝かせながらピシッと手を挙げていた。
「ハイっ先生、ゴブリンの子はフリリでコボルトの子がホルツなんていうのはどうでしょうか?」
「OK、んじゃアナタは今からハリリね」
「違いますよ。フリリですよ先生」
名前を聞いたその瞬間ゴブリンの子供フリリは輝き出し、ホブゴブリンへと
「アレ? 先生、私何か急にしんどくなって来たのでちょっとだけ横になっていますね」
パタッ!とまるで倒れるようにソファの前に崩れ落ち眠りについた。
「ど……どうしたのメアリーちゃん?」
「おう、コレは名付けによる体力の消費じゃよ」
突然、目の前にスーッと魔女っ子婆さんが現れた。もう何よいきなり現れて! オバケじゃないんだからさ〜!
それよりも魔女っ子婆さんの話によると
名付けと言うのは、
名前を付けてもらった者は、
しかしアタシとメアリーはどちらが主人と言う訳ではなかったので儀式としての名付けと言う行為にはならなかったようでたいした変化はなかったみたい。
「
魔女っ子婆さんが眠っているメアリーに手を当てて魔法を唱えると彼女は目を覚ましてムクリと起きてきた。
「おう大丈夫かえ? その様子じゃ相当体力が消費したようじゃの」
「ハイ、もう大丈夫です……ってアンリさんいつのまに?」
「ガウゥ…」
嗚呼ゴメン、もう一匹のコボルトっ子を忘れるところだったわね。
「よし、んじゃアナタの名はホルツにしましょっか」
名前を聞いたその瞬間コボルトの子供は輝き出し、ハイコボルトへと
名前を口にした時に何か………強い親近感というか……不思議な繋がりの様な物が結ばれたのを感じたそれよりもエネルギーをゴッソリ持っていかれたのかものすごく疲れをかんじるわ
「先生、大丈夫ですか?」
「
アタシも魔女っ子婆さんが回復魔法をかけてくれた
のですぐに元の状態に戻る事が出来た。
「そういえばお主ら最近引越ししたそうじゃのう」
アラ、なんでそんな事知っているのかしら?
ミンジュンが話したのかな、まあいいわ
魔女っ子婆さんにカルロー村再開拓の話をすると
見に行きたいと言うので一緒に行く事にした。
「しかしお主の村までけっこうな距離があるはず」
「ええ、でもネロさんが転移魔法陣を設置してくれたおかげで私達いつでも行き来できるようになったのですよエヘヘ」
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