第35話 学園長ミカエラ

突然、見慣れない格好をした女性がミンジュンの

店に訪ねて来た。


「こんにちわ、私ミカエラと申しますがこちらにメアリーさんという我が学園アカデミアに入学希望の少女がいるとアンリ老師に伺って来たのですが」


偶然。ミンジンの店にいたアタシ達はまずその女性の風貌に驚いた。えっ?異世界なのに何でスーツ姿?? どういう事なのかしら?

メアリーが、おそるおそる彼女の元へと歩いて行く


「えっと貴方がメアリーさんかな?

初めまして私、サンロードの塔の統括管理及び148階の都市区域内にある学園アカデミアで学園長をさせていただいております

ミカエラ・フォン・デ・ヒラツカと申します。」


「こっ…こんにちはメアリーです。」


うーん何かメアリーったら随分とぎこちない?

コレは随分と緊張しているわね……


そこへミンジュンが気を利かせてコーヒーを持って来た。


「アラっコチラの世界でコーヒーなんて珍しいですね」


「実はボクとこちらにいるお魚先生は稀人でして」


「そうなのですね。実は私を作った者も稀人だったのですよ」


「えっと……作ったっていうのは一体どういう意味なのでしょうかね??」


コーヒーを飲みながらミカは呟いた。


「実は私、平塚太一という名前の稀人が作ったオートマタつまり機械なのです。」



「すいません私には何のことやらよく分からないですね。」


アタシは鑑定スキルで彼女のステータスを確認してみたが…… やっぱりダメね。魔女っ子婆さんの時と同じく赤いバッマークの表示が出て見ることが出来ないわ。


ミカエラは一瞬、アタシを見てニコっと微笑んで来た。


「では一度面接をしたいと思いますので日時は後ほどご連絡させていただきますのでよろしくお願いします」


 最後にミカエラはメアリーと握手した。


「そうそうあとですね、メアリーさんのお話をしたらなんとあなたの学費の援助を申し出てくださった

方がいらっしゃったのですが」


えっ何よそれ? どちら様?


「えっとそれは一体?」


「ジョージア・ギルバート伯爵という我が領内で福祉活動に力を入れていらっしゃる貴族の方でございます」


アラアラ、この世の中にはいるのね〜

お人好しな足長おじさんが…………

一体どんなダンディおじ様なのかしらね?


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る