第23話 姿なき侵入者
— 教会の入り口 —
さっきまでアタシの
アラっ誰か来たわね。
一応、
「嗚呼どうしようかーっ イヤもう後悔しても遅いしどうしたらいいか 町に忍び込ませてしまったあの女の事を神父様に正直に話そう」
ん?このハゲのオッサン何かやらかしたのかな?
忍び込ませたって何かしら? まさか?
よしっ懺悔室に入って神父の代わりに聞いてやるか?
そして懺悔室でぼけーっと彼が入って来るのを待っているとメアリーが何処からともなく降ってきた。
「アラっメアリーちゃんじゃないカイラの魔法でここまで来たの?」
「ハイ先生!ここは一体何処ですか??」
「ここは教会の懺悔室よ」
「えっ先生が懺悔するんですか??」
「シーっ アタシじゃないわよ。今ハゲのオッさんが懺悔しようとしてるみたいなのでちょっと黙っといてくれる?」
メアリーは両手で口を押さえてコクコクと頷いた。
「神父様〜っ 俺の恋話を聞いて下さいーっ
実は私、町の住民以外の人を1人荷物の中に入れてこの町に不法滞在させてしまったんです。」
「えっ恋話? ……ていうかアナタ何でそんな事をしたの?」
「女はルビアナと名乗ったのですがイヤーそれがまたすごく私好みのタイプの女性だったのでついつい彼女の誘惑に負けちゃいましてねデヘへへ」
「その女性が何者なのか素性は聞いたの?」
「いやそれは聞いてませんがこの町のエネルギー源であるオーブがこの教会の奥にある事を教えるといつの間にかスーッと消えていなくなったんですよ。まるで幽霊でもみていたかのように……」
「……んでアンタは惚れちゃったワケ? その女性の外見は? 特徴とかは?」
やれやれ困ったMっパゲおやじね。
「当然ですよーっ!
オリーブ色のローブを羽織っていて残念ながらあまり顔が見えないんだがあのカールのかかった金髪にブルーの目、彫りの深い顔と鷲鼻が印象的だったなぁデへヘへ……出来ればまた出会わないかなあ
いや彼女と俺はきっと運命の赤い糸で繋がっているハズ」
「なるほどねーっ情報ありがと! でもその赤い糸は切っといた方がいいわよ。じゃないとロクでもない運命しか待ってないかも? とにかくオッちゃん!
アンタも今後はもうそんなつまらない女にターゲットにされないようもっとシッカリしなさいよ!」
「つ……つまらない女だと?」
「さて…んじゃ行きますかねー!」
アタシはメアリーを乗せた状態で透明化し、懺悔室をあとにした。
「先生、どうするんですか先にオーブを探すのですか? それとも例の女性の方ですか?」
「もちろんオーブよ! 女は多分、不可視化の魔法で姿を隠しているわね。だったらアタシ達が先にオーブの置いてある所にいればあっちからノコノコやって来るでしょう」
「オーブを探すのですね。それなら私の
おおぉーっ! ナイスよ! いいわねやっぱりメアリーと一緒にいて正解だわ♪
マップによるとオーブは地下室の奥にあるそうなので階段を降りて行く途中、何か妙な気配を感じた。何というか誰かにずっと見られている感じ?
「メアリーちゃん気付いてる?」
「ハイもうすでにいるんですよね」
アタシは
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