主人公は異世界転生者だが自身が複製可能という特異体質から、過去の転生者である既に才あるおじさんの自分「アインス」に、まったく才のない新たな転生者の若き自分「オルト」が育てられるという一風変わった話から始まります。
この世界は現代の一人の女性によって生み出されているが、同時にこの世界はこのままでは16年で滅びるという危機。
その危機を脱するためには、他の転生者を倒さなければいけないという使命の元、オルトは獣のシャルと共に旅に出る訳ですが、同じ転生者のロザリアに始まり、仲間を増やしながら目的を達すべく努力する話は、俺強い系のようでそうでないという変わった形で語られていきます。
世界観の独特さのため、最初はやや説明も多い本作。
しかしそれを理解し、オルトが旅に出てからは、まさに冒険活劇といってよい面白さが待っていまう。
プロローグの謎も途中で判明したり、それこそ同じ転生者であるロザリアはどうすれば良いのか? といった謎もありで、しっかりとした世界観と、ちょっとラブコメ感もある冒険譚を読みたい方にオススメですよ!