僕は主人公になりたいです

第0話

「はぁ…」授業中に教室の隅っこでため息をつき、窓越しに見える木々を見つめている。

(こんなはずじゃなかったんだけどなぁ…)

　2023年の春、俺こと水谷貴斗は高校生デビューを果たした。友達をたくさん作り、クラスのまとめ役をやろうと心に決めていた俺がなぜこんな隅っこでつまらない高校生活を送っているのかを説明したいと思う。

　入学式前にある病気にかかった俺は１ヶ月もの間学校にこれていなかったのである。

１ヶ月もの間があったが病室でしっかりと勉強をしていたこともあり授業においてかれることはなかったが、俺が着々と回復していくなかで、俺がいないクラスも着々とクラスカーストなるものが形成されていくのである。

もちろんそれだけでは馴染めない理由にはならない、もうひとつ決定的な理由がある。

　それは、俺のクラスに異常なほどにヤバいやつら四人がいたからだった。

そして俺はこのつまらない生活がその四人によって変えられるとは、思っていなかった。