管理者でなく、リーダーを創る

人づくりへ投資する。


その要は、

「リーダーづくりにあり」

と考えている。


管理者(マネジャー)とリーダーは違う

達社長はそう考えているからだ。


管理者(マネジャー)は、

敷かれたレールの上を

正しく、時間通りに走る事が

求められる。

一番あってはならない事。

それは脱線である。


従って、当然ながら、

ルールの遵守を徹底して要求するし、

例外や変化を極端に嫌い

保守的になるのも致し方ない。


これは、安全第一、工期厳守を

使命とする現場管理業務にも

通ずる部分である。


一方、リーダーは違う。


リーダーは道を創る人であり、

その意味で、例外は当たり前

変化の先頭に立つ人でもある。


管理者とリーダー。

言うまでもなく、

組織にはどちらも必要である。


「うちには管理者はいるが、

残念ながらリーダーはあまりいない」


これが達社長の

偽らざる思いである。


致し方がない面もある。


先ほど指摘したように

現場責任者の本質は管理である。


一方、◯◯薬品さんという、

超のつくお得意様と向き合い、

技術を磨けば良かったという

歴史的背景もあっただろう。


しかし、

建設会社から街づくり会社へ

変身を果たそうとするなら

「道なき道を創る」位のリーダーが

どうしても必要になってくる。


現場のOJTだけでは、

到底教えられない。


「やり方ではなくあり方」

「問題解決でなく課題設定」


次元の違う視点も

必要だからだ。


人材育成投資を決意した、

大きな動機の一つである。


まずは、達社長自身が先頭にたち

経営理念に沿って

「私達の果たすべき役割」をしっかり

伝えたいと考えている。


もちろん、

リーダーの「いろは」も

座学や討議を通じて、

しっかり学んでもらうつもりだ。


専務筆頭にベテラン役員陣からは、

「リーダーシップが教科書で

身に付くなら苦労しない」

と言われている。


しかし、達社長は動じない。


リーダーシップとは何か?

なぜ人は動くのか?

どう部下や上司と向き合うのか?

二者択一の選択を迫られた時、

何を基準に判断すべきか?


これらの事をしっかりと考える

機会をつくることが、

彼らを大きく成長させると

信じているからだ。


その上で、異業種が参加する

リーダーセミナーにも

出席してもらう。


第三者との切磋琢磨を通じ、

自身の現状が分かるし

気付きやヒントがあるからだ。


達社長自身の経験則でもある。


社長塾、社内リーダー研修、

そして外部セミナー


この三点セットを軸に

リーダーと呼ぶに相応しい人材を

3年で数十名はつくりたい。


「リーダーの数で未来が決まる」


達社長のビジョン実現を

大きく左右する戦いの幕が開いた。

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