第4話ガラケーからの伝言


「唄?」


ど個からともなく聞こえてくる「節」がある「いや、違うよ、これはーー「お経」だ」

というわけで、男の「脳内特設番組」スタート

~🌟男の説明~

(テーマ―ソングーどっかの、テレフォンショッピングの音)


「先生、今日は何を説明しましょう」アシスタントの、道子ばあさんが、声をかける

「今日はですねーー「捨て子二十九岬」の由来ついて説明しますね


「捨て子二十九岬ですか、名前も恐ろしい名前ですね」

「そうですね、なんで「そうよばれるようになったか、ですがーーこれを見てください」


ボードを叩く、底には一枚の絵

ーーそこには、箱詰めされた赤子たちが、海の上をさまよっているのが見える

きらめく太陽を背景に、龍神がゆらりと揺れていて


赤子の後ろにいる、男たちに怒りを、赤子たちに「慈悲」を与えてるように見える

男たちは、龍神に向かいーー手を合わせている

捨子岬怨憎二十九ノ図すてごみさきおんぞうにじゅうくのず


、、、ですね」

「ーーこんな男どもはらい〇〇キックされればいいんですよ、粉みじんに爆発しちゃえ」

「あ、あの道子さん?」


「きー、、、ええい、お縄にしてやるから「その絵から出てこい」

私は、虎でもひるみやしないぞ」


「道子さんーーーー」

エンディングの曲が流れるどことなく、悲哀を感じさせる唄



「、、、大丈夫?なんかぶつぶついってたけど」

「あ、ああ悪いなんか、うん、悪い」

少女は、船に乗り(っつても、運転してるのは性別不明だが)

もう一つの島へ向かおうとしてる



ーーただ、問題は一つ、、、読経の音に、混じってーー赤子の泣き声が聞こえてくる

男は語る

「そういえば、「棄てる」って漢字さ、由来知ってる?」


ーー性別不明も二人とも、知らないがー―聞かなければよかったと後悔しそうなので聞かない


「それ、大丈夫な奴なんでしょうね」


「大丈夫?--棄てるという漢字は、箱詰めにされた赤ん坊が戻ってくるのを」


「はいストップ――ストーーーーーップ」

少女は頭を抱える


「木の棒で、ぐいぐい押し返して流すのを、、、」

「もうやめてええええっていうか、やめなさい、そんなこと言うの

なんでこんなタイミングでそんなこと言うの」


海は、光を反射してきらきらと輝いているーー近くで海を眺めていると

「青」というよりは「深緑」な印象


ーーもう、とっくに堤防は越え、、、島からはかなり遠い位置にいる

幸い、目的地は見えているものの縁起が悪い


船をいったん止めるーー「ほい、腹いっぱい食えよ」


性別不明のおにぎりをほおばった後、自分が持ってきたおにぎりを食べようとして

少女は気づく

「あれ、これーー血だ」


ーーおにぎりの中から血が出てくるーー、、片方のにおいは知らないがもう片方のにおいは知っている

魚独特の「生臭い」臭い

だがーー今日のおにぎりに魚は入ってない、第一生魚をおにぎりいれることは

衛生的に悪い

「--そういえば、聞いたことがある」「もう、やめてくれっていうか、やめてくんねぇ?」


知っていて、黙っている感じだった

「ねぇ、どうしたの、二人とも」

ガラケーから伝言がする「おぎゃーーおぎゃーー」


ーー試練の始まりだーー敬意を示さなければ、島を渡れずーー強制的に戻ることになる


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「渡」---彼岸花の、岸より来る「孤独」 暇の三 @13222uygu

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