第13話 長期戦、では如何にしたらいいのだろうか?
コロナをやっつける前に、経済がやられそうだ。今までの対応・対策への批判はとりあえず置いておこう。社会福祉士の資格は持つが、医療の専門家でない私が書くのも変なのだが、整理する意味で書いておこう。
要点は二つ
① 医療面からは、民に出来ることは民に、町のクリニックや、かかりつけ医の医療資源を総活用して、受診、検査、治療、研究の役割分担を明確にして、流れをスムースに変えること。これで国民の不安感はずいぶんと払拭されるだろう。
② 経済面からは、長期戦を展望して、リスクのすくないところから規制を緩和し、人々の日常の生活・活動を再開させていくこと。
この二つはお互いに連携するものである。
検証でも書いて来たが、危機意識欠如の場当たり的な官邸は別にして、当局(厚労省、感染研、専門家会議)の考え方が逆とんぶりであった。人々が押しかけ病院を占拠したような武漢の映像を見過ぎたのか、突然押しかけて来たプリンセス号の残像が残るのか、どっと押し寄せられたら医療崩壊しかねないとの提供者側の論理が先行し、感染防止、患者治癒の考えが吹っ飛び、入り口からの流れを間違ってしまったのである。入口から町のクリニックや、かかりつけ医を排除してしまったのである。
普通に考えて欲しい、発熱、37・5度か、風邪かなと思う。一二日は様子を見る。38度か熱が引かない、「先生に見て貰おう」とクリニックに行く。かかりつけ医から大病院が確立された医療の流れではないか。発熱の症状を感じた、対面でない電話相談で受診、検査の有無を通告されるって医療があり得るのだろうか。
「私たちは関係ありません、感染症を疑い、検査を希望される方は相談センターに電話して下さい、電話番号は・・・・」とクリニックのドアに貼り紙がされている始末である。
クリニックで午前中は発熱患者、時間帯で区分けすることも可能である。検体を取るぐらいは医療従事者なら誰でも出来ること。あとは民間の検査会社に送るだけ、郵送でも可とクリニック医師は云っていた。小規模過ぎてとか、スタッフに問題があるところは免除して貰えばいい。
指定医療機関はこれらの手間がとれ、本来の治療業務に専念できる。検査の結果感染者が増えれば、陽性だけど無症状は自宅隔離で様子を見る。軽症は一般病棟の個室対応、重篤患者は指定医療機関と分けて対応すればいいことである。それを入口と検査で制御しようとしたのである。症状があっても、検査を含めて看て貰えない、いう程、不安や恐怖を感じるものはない。これらを払拭しないで長期戦は戦えない。
イベントや外出の自粛、一斉休校、一時的に短期はいいだろうが、自粛、自粛が延々続けば経済は持たない。小規模、零細な業者は真っ先にやられてしまう。
2回目の専門家会議は感染しやすい環境として①換気の悪い密閉空間であった、② 多くの 人が密集していた、③近距離 (互いに手を伸ばしたら届く距離 での会話や発声が行われたという 3 つの条件が同時に重なった場所を挙げた。
これらを踏まえて、規制を一斉でないものに緩和し、催事や営業の主催者は工夫した対策を練って活動を再開していく方向に持って行けばいい。
私事の例で申し訳ないが、
私の医師はロナに勝つには免疫細胞の活性化が一番。それにはバランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠を上げていた。私は不要な外出は控えるが出来るだけ日常に近い生活を心がけようと思った。腰の悪いわたしはプールに通って運動不足を補っている。利用している市の外郭団体が運営するプールが当面中止。塩素のある水の中ではコロナは生きていけない。不要な外出は控えてであったから、本でも読もうと図書館に出かけたが、市立の図書館は当面休館であった。貸出業務ぐらいは別段差支えなかろうと思った。
毎年入選して楽しみにしていた市民展が中止になった。これも市がおこなう全てのイベント自粛の一環であった。ゴッホの美術展でもあるまいし、人はまばら、静かに絵を見るだけである。
一斉に一律にやるとこうなると云う例を挙げたまでで、仕方ないからTVのワイドショーやコロナ番組を観ている。持病の血圧が高くならねばいいがと厚労大臣の顔は見ないようにしている。
野球だって野外だし(ドームは違うか、でも密閉されて狭い空間とは云い難い)、4万定員を2万までと人数規制をかければ、座席を空けて座れる。そのようにしている映画館が既にある。球場での飲食物販はやめさせればいいことである。
延期出来るものの延期はいいだろう。桜は限られた季節のもの。東京都なんかは早々に、花見、宴会、お弁当の自粛を要請した。大宴会はダメだろうが、家族が桜の下でお弁当を広げる程度は許されていいだろう。
電車の中だって、工場だって感染するときはする。電車も工場も止められないではないか。自粛、自粛ムードの蔓延は消費をとめ、経済的負荷が大きい。
そういう意味で学校の一斉休校は早期に止めた方がいい。大体が、春休みの前倒し半月と云う知恵がどうして湧かなかったのだろうと不思議だ。
クラスター潰しとして感染者を後追いしているが、それは1カ月も前にすでにしておくべきことだったと思う。
感染防止の拡大は大事だが、感染は相当に蔓延していると見る。ただ、一地方の爆発的感染(イタリヤ)や、大きな集団(韓国のキリスト協会のようなもの)には注意監視は大事であるが、一人出た、二人出たでは大騒ぎしない。そのためにも①で挙げたことが大事である。
武漢は情報統制で隠したから、感染が拡大し医療崩壊に繋がった。ミラノファッションを裏で支えているには中国である。「メイドイン、イタリ-チャイニーズ」の中国現地企業も多く結びつきが結構深いのである。中日韓を東の出来事と油断していた節がある。それとイタリアの健康福祉医療の予算削減が続いてきたという経済的事情がある。
専門家会議では「持ちこたえている」とされているが、検査抑制で隠されていたものが一挙に出てこないかと、イタリアの爆発例からも心配してしまう。検査制限はいろんなところに不安を残している。
何にしても、きちんとした情報提供と医療体制の整備が急がれる。非常事態宣言等の強権発動は長期戦と捉えるなら、わたしは感心しない。統一感のない。根拠に基づかない「やったふり」対策は経済も生活も殺す最悪のものである。
悪い云い方だが、感染するときは感染する。肺炎だって年間96000人ほど亡くなっている。月にして8000人である。この中に1000の数がコロナ以外の名で紛れ込んでも別段・・そこまでは勘ぐりたくない。物事は整理して優先順位をつけて対応していく。その中で賢明な方法を見出していく。それが出来ていなかったのが今までではなかったのか。
結局、コロナと適当な時点で共存するしかないのだろう。
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