第11話 止まらない世界的大流行、今後を予測。
止まない雨はないと云われる。いつか必ず落ち着くもではあるが、そのいつかは今現在、予測がつかないでいる。
数字は3月8日時点
イタリアでは確認された感染者数も1日で一気に1200人以上増え、5883人になった。死者は233人に達した。政府は8日、ロンバルディア州全域や、国内北部などの14県を4月3日まで封鎖した。ミラノやヴェネチアを含み、少なくとも計1600万人の住民が影響を受ける。この地域はイタリアの心臓部である。
何故イタリアで多数の感染者が?ミラノファッションを陰で支えているのは中国企業という説が一番信頼できるのではないか。中国における現地生産だけでなく、中国系企業が、中国人労働者を雇い、イタリア現地で製造販売する「メイド・イン・イタリー・バイ・チャイニーズ」のビジネスがある。人口の3分の1が中国人という小さな町があるのをTVで見たことがある。。中国との結びつきが結構深いのである。
感染拡大の端緒は院内感染で病院が最初の対応を誤ったようである。イタリアの感染拡大によって、ヨーロッパ諸国にも当然感染は拡大した。フランス(949人)、ドイツ(800人)、スペイン(525人)、イギリス(209人)、オランダ(188人)と報告されている。
イタリアで死者数が多いのは、高齢者が多いこと(日本も同じ)と検査をちゃんとしているからと政府は云っているが、武漢と同じように、一部地域での爆発的な感染拡大によって、医療対応が追い付いていないと考えられる。事実、現役を終えている医療従事者に動員がかかっている。
中東で特に感染が多発しているイランでは、確認された感染者が5800人を超え、145人が死亡した。感染は宗教に熱心なモスクでの礼拝によると考えられ、死者は経済封鎖による医薬・医療物資の不足が予測され、今後の事態が懸念される。また、中東地域での感染拡大が今後予測される。
いち早く、中国からの全面入国禁止措置によって水際作戦に成功したと自慢していたトランプ政権であるが、カリホルニア州がいち早く非常事態宣言をだし、ニューヨーク州では6日、感染者が44人から76人に一気に増えたため、州知事が非常事態を宣言した。3月7日現在感染者数は338人(死亡14人)で、またプリンセス号の集団感染が判明した。今後の推移が注目される。コロナもそうであるが、アメリカでは新型インフルエンザが問題となっている。米疾病対策センター(CDC)によると、2019年~2020年の期間でインフルエンザによる感染者が2600万人を数え、死者数が1万4千人を超えている。この中には、2020年1月以降はコロナ感染による肺炎患者が含まれている可能性もあると一説にはある。
トランプ絶対優位とされた大統領選も、経済から健康問題(国民皆保険)に移っていけば予断を許さない。
日本でも死者数が14人と極端に少ないが、限定された検査下ではコロナ感染による肺炎死亡者が今までの肺炎とされてカウントされている可能性は排除できない。
ただ、一応全員検査をしたとされるクルーズ船の死者数(7人)が少ないのは、医療体制は別にして、日本の医療技術の高さと判断していいだろう。
感染者なしとされていたインドネシアでも4人、感染源は入国した日本人とされた、入国制限となった。人口大国インドは6日現在28人とされるが、いつ火がつくかわからない。
アメリカで感染拡大に歯止めがかからなければ、完全にパンデメックになり、米中日欧の経済的大国がその中に入り、リーマンショックどころではないコロナ恐慌が起きる。まずオリンピックは無理と踏んだ方がいいだろう。オリンピック景気を予測に入れていた日本経済はより深刻な事態になる。
捕捉
これだけ、物だけでなく、人的にもグローバル化した世界ではもはや水際作戦は無理ということを今回の新型コロナは証明した。その経済的影響は計り知れない。世界的な連携、国内の医療体制の拡充、防衛費より、防疫費、防疫も国防の欠かせぬ要件となった。
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