第10話 医療資源は総活用されているのか、広島のたらい回し事例を見る。

医療資源は総活用されているのか、広島のたらい回し事例を見る。


広島初の新型コロナ感染、2月上旬に症状が出てから計4つの医療機関にかかり、8回も受診を重ねていた。ウイルス検査を受けるまで20日近くかかった。

これについて、広島市長は最初の受診で(肺炎の疑いありと所見していた)連絡を貰っていたらとした。

これについて、 桑原・広島県感染症センター長はこのように答えた。

「37・5度以上の熱が続くなど感染したかもしれないと思う人は、まず保健所に連絡してほしい。必要な人を適切に検査や治療につなぐことが欠かせない。医療機関も感染を疑えば保健所の指示を仰ぐべきだ」とし、市民が注意すべき一般論を述べた後、「また症状の軽い人が、感染症を診る病院に多数駆け込んだり検査を求めたりすると、そこで感染するリスクがあり、医療体制が崩壊する恐れもある」と語ることを忘れなかった。


感染症センター長の空ぞらしさには、怒りすら感じる。このような例があっての初めての感染者発表なのではないかと思ってしまう。「正しく恐れよ」と云うこと言葉を今回のコロナで知ったのだが、感染研・厚労省・政府専門家・医師会は「いっぺんに押しかけられたら、院内感染が広がり医療崩壊を起こす」ことばかりを優先している。本末転倒、その疑いのあるものは早期に見つけて感染拡大防止につなげていくのではないか。医療機関のたらい回しなんて、その患者さんにも、医療関係者への感染を考えても最悪である。

確かに、武漢のあの死者の多さは医療崩壊である。情報統制で隠した結果がパニックになったのではないか。

コロナ対策に町のクリニックを重要な医療資源、パワーとして活用しないのだろうか。普段、ちょっとした熱がある、痛みがあるという場合、私たちは大病院よりこちらの方を使っている。まず、相談するのはかかりつけ医である。いきなり保健所や相談センターではない。協力を要請されている節もないし、コロナに関しては除外(免除)されているようだ。このようなことで起きたのがたらい回しである(広島例だけでなく、多く耳にしている)。PCR検査にしてもそうである。感染研の組織だけで対応しょうとした。民間の検査機関を使おうという発想は初期には全然なかった。今も限られた範囲にとどまっている。

私のかかりつけ医は私の命に係わる症状を一目で発見してくれた医師で信頼しているが、感染症対応については至ってのんびり、クリニック内はいつもの通りである。もし、コロナ感染早期発見について協力の強い呼びかけがあれば、発熱者は午前とか、時間制限で区分けするだろうし、私のような高血圧の薬を貰うだけのものは簡単な対応で済ませるだろう。

危機感だけを煽っているが、医療資源のフル活用対応をせず、医療崩壊ばかりを心配している。防衛だけでは戦えない、とても攻めているようには見えない。




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