第2話 船上の武漢・ダイアモンド・プリンセス号
乗客2666人、乗組員1045人 計3711人(乗客のうち1281人が日本人)
客室1337室、960室はいわゆる「オーシャンビュー」とし、748室には専用バルコニーを具備。
国別外国人乗客、香港470人、米国425人、カナダ215人英国 40人、ロシア25人、台湾 20人、イスラエル15人韓国14人、ニュージーランド13人(1237人)
1月20日:横浜港出航、
1月22日:途中鹿児島に寄港、その後の同船者の証言によると香港下船のその男性は少し体調が思わしくないようであったが観光に同行との言あり。
1月25日:香港に到着(新型肺炎感染者の中国人国籍の男性が下船、感染は2月1日に発覚。ニュースは2日に伝えられる)
2月1日那覇寄港、この時点では感染が分っていず、ほとんどの客が観光に出る。
感染判明で1日早めて2月3日に横浜に→検疫開始。
2月5日症状のある人から検査、10人の感染を発表(乗組員含む)厚労省は乗員乗客に14日間程度、船内に待機してもらう方針を示す。
6日にも新たに10人の感染を発表
2月7日:新たに41人の感染を発表
5日、6日で集団感染している異常事態を把握すべき。7日の41人は、武漢封鎖の死者4人を思い出させて、私でもショックであった。全員検査で下船させるべきだとFBに投稿した。10日加藤大臣は19日以降下船に向けて全員検査を検討していると。12日になって安倍首相は現在一日で出来る検査体制は300人、1000に上げるべく全力を挙げることを表明した(結果その後3000にまで拡大した)。この時になって初めて国民は検査能力を知ったのである。これを云うなら、7日の翌日8日に云うべきであったろう。その上で順次検査をして終了者から下船を明格にすべき。
8日時点で首相が「全員検査・早期下船」をトップダウンすべきであった。私の友人に元農林省がいたが「出来ない理由を云わせたら、役人ほど優れた者はいない」と笑っていた。「ただトップが本気で号令をかけた時は、よく働く。出来るかな?ではなく『せい!』だよ」と付け加えた。それに習うなら、出来ないとか無理とかの反対論には「武漢は1000万に戦っている。我々は3000人にも戦えないのか!」と一喝すればいい。
「何せ3700人と云う人数」というセリフをよく聞いた。手に負えない人数と思えても分割して、別けて考えれば手に合う方法も見つかることがある。乗客と乗員、日本人と外国人、高齢者とそうでない人、持病のある人とそうでない人。
さいわい8日にアメリカがチャーター機派遣を打診してきた。即刻OKを出せば他の国はアメリカに続いただろう(みな、アメリカに習へだから)。これで外国人の人数が減る。乗客は高齢・持病のある人から順に、これに合わせて乗員も減らせる。下船後の受け入れ先、首相が現状を訴えれば、三日月が次々出たことは想定できた(幸い中国人客のキャンセルで宿泊施設には空きがいっぱいある)政府機関でなくても、都や周辺地自体も施設を持っているのである。
乗客と乗員の区分けが大事な例として時期を同じくした香港に寄港したワールドドリーム号がある。5日に香港に入港したワールドドリーム号は、乗組員約1800人の検査が終了するまで全員が船内にとどめ、乗客1800名の検査はなしで下船。これは感染が判明した8名は前回の船旅に乗って下船したので、今回の乗客との接触はなかった。乗組員全員の検査の結果、感染者がなかったので、乗客の検査の必要なしと判断した。乗客に感染者が出ていたプリンセス号とは事情が違うが、乗客、乗員を区分けしての手際の良さは評価出来る。それにしても1800人を実質3日で、人口800万の香港の検査力凄いとつい、我が国と比べてしまう。
手に負えない時は、窮状を正直に表明して、助けを求めるのも危機管理の大切な一つだと思うのだ。恥は先にかけ、恥は一時、結果は後生と云うではないか。
その後の感染者数は皆さん知ってのごとく、日本を見限った形でチャーター機は続々と。船内感染拡大批判には、5日前にほとんど感染していたと国立感染症センターの発表、厚生省職員の感染が続いたのと整合性をもたない。検査しないで下船ミス、副大臣の船内の様子の動画騒動、下船後の発症と、「あの14日間は何だったのだろう」という「適切な対応」であったのである。
副大臣の船内の様子の動画騒動、入口は清潔、不潔と別れているのだが入った部屋はロープ柵。清潔、不潔は看護学生なら誰でも最初に習うこと。その動画を神大の岩田医師の反論として使った、その投稿者が厚労副大臣というから驚いた。この動画は削除されたが、加藤大臣は不潔(ちゃんとした医療言語)と云う言葉が乗客に適切でなかったとした。この大臣にしてこの副大臣あり。もー、笑うしかない。
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