第3話 泡となり消えていく
あなたとの長い愛に溺れる前に、僕は陸でひとり息が出来なくなる。
わかってほしいなんて烏滸がましい。
それでいいのだ。
それがいいのだ。
透明のシート越しの息づかい。
途切れ途切れに心音の点滅。
部屋に響く命の音。呼吸。
滲む光の中でぼんやりと見えたのがあなただって分かる。もうこれからは、触ることも許されない。
もうひとつの透明の箱の中で生まれたての小さな指先がこちらに伸びて来るのが分かった。
あなたが選んだ光。
あなたが自分の光の変わりに選んだ光。
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