第四話 初めての依頼

(まさか名前が✝︎The漆黒✝︎だったとは…忘れてた…)

一通りの登録を終えて、晴れて冒険者になる事ができた。

長かった、と思いながら背伸びをする。

(そういやさっきのイケメソはどうなってるんだろ)

めっちゃ謝りながら金払っていた。

(ざまぁwwww)

とは思いつつも、目を付けられたら怖いなー、と思い、ササッとギルドから出る事にした。

この町の中央辺りにある噴水の近くに掲示板のようなものがある。

近づくと、

(よし、思った通りだ!)

依頼の紙が沢山はってある。その中で、とても簡単そうなものを見つけた。

(家の庭の巨大グモ退治…?)

紙をとって依頼人に見せれば大体分かるって書いてあるし、大丈夫だろう。

紙をとって依頼人の家に向かった。

道中、これがゲームの世界だということを思い出した。

(随分自由度が高いんだな…)

目標には好きな依頼を受けてみよう!と出ているからだろうか。

家に着きノックをしてみると、若い女性が出てきた。

「依頼の人ですか?」

口が動かなくなって、頷くしか出来なくなった。

だが頑張って口を開いて、質問する事にした。

「く、クモって、倒したら消滅しますか?」

女性は?見たいな表情をしながら、

「私もそこまで詳しくはないですが、魔物の一種なので消滅すると思いますよ」

良かった、小グモとか大量発生したら依頼放り投げる所だった…

庭には、あ、本当だ、2メートルはある。巨大いうて普通のクモより二回りくらい大きいだけだと思ってた。

そこで重大な事実がある。

(武器持ってないィィィィ!?)

ヤバいヤバい、新聞紙を持ってなければ、殺虫スプレーもない。

「あの!激しい戦いになると思うので!少し家から離れた方がいいですよ!」

よし、これで全部こいつのせいに出来る。

家の中にダッシュして武器っぽいのを探す。

よし、包丁!あとは…重い袋、あと本、このあたり投げるか。

さっき大声を上げたからクモも気づいて家の中に入ってくる。

「おぉぅら倒れろや!」

重い袋を投げた。クモに当たった。

(よし!足止めにはなるだろ!)

袋が破ける。食べ物っぽいな…

なんか匂いに釣られてるのかわからんが、クモが動かない。

(運がいいなー)

包丁をダーツ風に投げる。クモに刺さった。

クモは倒れて、少しずつ消滅していく。

「た、倒せましたか?」

来た女性を死ぬ気で説得していたら、なんか包丁とよく分からないけど本をくれた。

俺運いいー!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る