第9話 門開魔法
「ヒルヤちゃんは来るかな……」
また繰り返しの探索……
今までのような明るい光ではなく、淡い緑が漂っていた。
「ヴ、ノコはその魔族しか知らないんだね……」アキは口を尖らせた。
「うん……来ても来なくてもいいでしょう、たぶん……」
まあ、ただその時は具合が悪かった……魔族が私たちを見逃すかどうか、わからない……
でも、魔族の話は信じられる……ちょっといい加減ですね。
「だから、どうしてわたし達はいつもここに来ているの?」青は少し疑問に思ったようだ。
「うん……知らなかった……でも来たじゃないか……」
私はばつの悪さを笑ってごまかそうとした。
単なる好奇心なのか……たぶん。
「アキが知りたいから……」目の前の精霊は言って、止まった。
彼女は振り向いて、目にはまるできらきらと光っているようだった。
一陣の風が吹いて、髪が舞い上がった。
「夢で見たよ。勇者が、転生して、試練を経て、魔王を探しに行った」
「でもね、魔王は、『この世界には精霊がいる、四方をあやかっている、それを倒すのが自分の使命だ』と教えてくれた……て、ここまで!」
「うん……これは何の新たな設定か?」私は感嘆した。
「うう……設定じゃないって!うーっ」
「へえ……これは最近の夢?」
「て、違う、設定だ!」精霊が舌を出す。
「そうー、わかった」私は口を押さえて笑う。
「ううん……設定じゃなくて!……」精霊が振り向い、ぎゅっと抱きしめました。
「わかった~わかった~」私は微笑んだ。
「うん……えへ、今日はあまり暑くないですね……」私は話題を変えようとした。
「ふっふっ、アキの暖房魔法!」そう言って、すりつけるもう一回。
「アキ、これは摩擦で熱が出るだけだ」情けないね、花ちゃん。
それにしても、今度は着替えの用意をしたのに、暑くなくて……
まったく、呪いのように、どうしてよ……
「実はね、かわいいでしょう」青は肩をすぼめた。
「うん……なんだ、来て体験みてっ……」そう頻繁すぎるのも良くないでしょう。
「実はもう体験した」青は私の提案に応えた。「前回」
「あ、そう、あれは……どうしたの?」
でもよかった、前回のこと、思い出してみるとちょっと怖い……
「うふ~、アキちゃんはそんなこと教えられないって言ってたよ……」青は目をぱちぱちさせ、アキに目をやった。
「うんへへ……」
きっと、アキちゃんこいつが何か恥ずかしいことをしたんだろう。
今度はゆっくりと最上階に着いたが、今は前回のように暑くはない。
「うん……すると、また来ました、ドアさん~」
私は感嘆した。
「ヴ、ドアさんなんで、いらないでしょう……」アキは口を尖らせて言った。
「この前もう断ってたよ」
花はカバンから箱を取り出し……、とりあえず私、そのものは何もわからない……
そして中身を取り出し、キーアイに向かって操作する……
待っているうちに、ドアさんは屈服してしまった。
「わあっ!フワちゃんすごいー!」アキは手を伸ばして抱きついた。「門開魔法!」
「魔法じゃない」花は相変わらず淡々とした口調だった。
あるいは、語気がない。
「うん……開いたけど……でも……これでいいのか?」
「ドアを壊すよりいいです」
「ああ、やっと開いてしまったなぁ~行ってみると……」青は何かを釈放したようだ。
「うん、ちょっと!……そこに安全か……初めてだから……」
「て、ノコはまたまたねぇ~」アキは手を振る。
「ただ……」説明したい……ですが。
「まあ、よくわからないけど……」青はちょっと首を傾げた。
「でも、みたい……問題はないけど……」私は周囲を見回した。
「ここに待っている」花はカバンを持って出かける準備をする。
「花ちゃん……いい?……」
花が立ち止まって、顔を近づける。
「ここにノコが来たばかりで、私たちも何も知らないでしょう?」
「うん、そうけど……」ちょっと緊張している。
「心配ない。計器表示、今、問題ない」と、花は説明した。
「そう……うん、計器は?」ちょっと疑問です。
「使えるものは使う」
後ろ姿だけが見える。
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