第2話 精霊はどう

 神秘的なところが人を引きつけるのは、多分、これはいわゆる好奇心の駆り立てである。

……


 私たちはその校舎に近づいていく。この時間はシャドウイングのない所は暑いが、ここは涼しい。


 校舎の入り口に立ったとき、中から冷気が漏れてきた。

「この感覚、風邪を引くね」


 湿った空気の中に、淡い青草の匂いが混じり合っていた。田舎に長い間人が来なかった廃屋の匂いのようだった。


「入ったら、大丈夫でしょう?」

 校舎の中は、相変わらず正常に見えた。私は何か異変を感じなかった。


 床にほこりが付着したのは、久しぶりの人の利用による。



 校舎の玄関に片足でゆっくりと入っていこうと思ったけど、ちょっと心配だった。


「うん……アキはここに?」

「ほかのところは探したけど、ここだけは一番」


「アキちゃん、どこ?」叫んだ。

 アキのことを知っていると、彼女は今また何かをしているに違いない……


 そのつもりで考えたら、アキは私を避けようとしていたのですが、突然現れてびっくりしたのでしょうか?


「アキー、隠れないでーー」


 校舎の中に入ってみるつもり。

 まず一階から探索して、教室をチェックする。しかし、廊下でアキを見つけることはできなかった。


 私は少し躊躇してドアを押した。

 その時、誰かが背後から抱きついてくるのを感じた。



 ちょっと驚いた……


「アキちゃん?」試しに聞いてみた。しかも、わざと大きな声を出して……もし私が不測のことがあったら、私の仲間がそれに気づくことが目的です。

 ……ある意味では効果は少ないが。


「う~ん、つまんないよ。当てられちゃった」アキの声だった。私の推測は間違っていないよう。

「どうして隠れるの、アキ?」アキは私の後ろに隠れていた。彼女が見えない。


「てへへ、ノコノコ、こっちを向いて」そう言って、彼女はの背後にあった手を離した。

「なに?」アキ、何をしているの?


 振り返ると、目に飛び込んできたのは美しい精霊だった。そうは言えないかもしれないけど……でも私は精霊せいれいと呼んでいましょう。



 精霊の髪は見ていると柔らかく、風のせいか髪が舞い上がった。

 彼女の髪は銀色だったが、影は少し淡く黄色を帯びていた。アキのようにおさげを何本か生やしている。

 服装は「寒さ」をやや見せているので、だから見たところ、能力は悪くないでしょう。


「アキちゃん?」私は疑わしそうに聞いた。

「はい!」目の前は銀髪の精霊。でも声は確かに馴染みのアキの声だった。


「うん?……どういうこと?」

 私は今、心の中は疑問符???に占領されている。


「て、設定じゃないー。言ったでしょ」

「うん……その……マジで?精霊なんて……」アキが言っていた設定を思い出して……いや、設定じゃない。


「詳しいことはわかりませんが、まだ謎です」目の前の精霊の目はきらきらと光っていて、アキのように活発で可愛い目をしていた。「でも、考察中~考察中」


 精霊なんて、私にはまだ何も知らないものです。


 ……でも、アキに言われてみれば、「精霊」というのは、一種の「神秘**」なのだろうと思って、今のところ自分を説得するには、そういう説明しかない。



「休暇を取ったのはそういうことのためなのか、アキ?それはちょっと悪いでしょう」

「えへへ~」アキは私にすり寄る。何かをごまかすそうとしているようだ。


 そういえば、精霊の肌の感触……ちょっと違いますねぇ。



「もうーいいよ」

「て、ノコノコ、あの異世界、知りたいのか?」


「なにそれ?どういう設定でしょうか?」理解できないものが一つ増えたが、異世界なら、小説の設定ではないか。


「ノコは嫌だよー!設定じゃない!何度も強調してー」目の前でぴょんぴょん怒っている姿がかわいい。


「うん、じゃあ、言ってみる?」

「じゃあ、アキのTime!はい、あたし達が今いる場所は、異世界と地球の接点です!」


 もう慣れました。

「どうしてわかったの、アキちゃん?」この子は何を考えているの。

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