第6話 111,402人のうち、『書き手』ってどんなフォロー・フォロワー関係になってるの?

(注意)本作で出てくるデータは、全て2020年2月21日までに取得されたものです。


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「おーい、ケイコ――助手のケイコよ」


 次の話の準備が整ったので、俺――草薙くさなぎタケルは、研究助手アシスタントで幼馴染みであるとう景子けいこを呼んだ。


「タケル君、おはよう。もうデータの整理ができたのね」

「そうだ。何せ、もう先の結果が見えている話だしね」

「今回は、『書き手』の人たちに対象を絞ったフォロー数とフォロワー数の話だったかしら」

「うん。前回は『読み専』の人たちに絞った結果を出して、前々回は全体の結果を示した。これらの数字をおさらいすると、自ずと今回の結果が見えてくる。まずはこれらをリマインドしておこう」

「はーい」


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 統計情報:全ユーザー(111,402人)のフォロー数

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 平均値±標準偏差:5.98人±35.96人

 最大値     :2,779人

 中央値     :0人

 最頻値     :0人

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 統計情報:『読み専』59,436人のフォロー数

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 平均値±標準偏差:2.65人±13.42人

 最大値     :2,172人

 中央値     :1人

 最頻値     :0人

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「えーっと……全ユーザーは『読み専』と『書き手』の二つに分かれて、その一方の平均が滅茶苦茶低いから……『書き手』のフォロー数は爆上がり?」

「ご名答。実際の数字はこうなっているぞ」


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 統計情報:『書き手』51,966人のフォロー数

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 平均値±標準偏差:9.79人±50.39人

 最大値     :2,779人

 中央値     :0人

 最頻値     :0人

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「平均で10人かー。『書き手』の人たちは積極的に繋がっているのね」

「それでも中央値は0、半分以上の人は誰もフォローしてないという結果になった」

「ポリシーなのかしら?」

「そう言う人もいるだろうな。実は商業作家でそんなことをしている暇はない、他人には目もくれずひたすら自分の小説を書き続けている、小説を投稿したはいいが放置しているとか、いろんな事情があるだろう」

「っていうか、ばらつきが半端ないわね。プラスマイナス50人って」

「確かに。いっぱいフォローしている人もたくさんいるってことだな」



「前回は、フォローしている対象を限定している結果も出してたわね」

「うん。次は、『書き手』→『書き手』、『書き手』→『読み専』に限定した場合のフォロー数を見てみよう」


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 統計情報:『書き手』のフォロー数(『書き手』→『書き手』に限定)

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 平均値±標準偏差:6.91人±35.10人

 最大値     :2,355人

 中央値     :0人

 最頻値     :0人

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 統計情報:『書き手』のフォロー数(『書き手』→『読み専』に限定)

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 平均値±標準偏差:2.88人±24.12人

 最大値     :1,998人

 中央値     :0人

 最頻値     :0人

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「お、ちょっと分かれた」

「平均すれば『書き手』の人は約7人の『書き手』と、そして約3人の『読み専』をフォローしていることが判明した」

「『書き手』の人は、結構『読み専』をフォローしてるのねー」

「『書き手』にしてみれば、『読み専』は神様みたいな存在だからな。フォローというアクションを起こすことによって、『私はあなたを大事に思ってますよ』というシグナルを送っているのだろう」

「そんなものかしらね。タケル君もそうすればいいのに」

「……恥ずかしいんで」

「妙なところでこだわりがあるわね」



「次は、『書き手』がどんな人にフォローされているかを見ていこう」

「おぉ。『書き手』がどれくらい『読み専』フォロワーを抱えているか、とても興味あるわ」

「俺もだ。『書き手』→全体、『書き手』→『書き手』、『書き手』→『読み専』の順に、早速見ていこう!」


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 統計情報:『書き手』59,436人のフォロワー数

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 平均値±標準偏差:9.74人±44.98人

 最大値     :3,034人

 中央値     :1人

 最頻値     :0人

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 統計情報:『書き手』のフォロワー数(『書き手』→『書き手』に限定)

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 平均値±標準偏差:6.91人±28.64人

 最大値     :1,196人

 中央値     :0人

 最頻値     :0人

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 統計情報:『書き手』のフォロワー数(『書き手』→『読み専』に限定)

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 平均値±標準偏差:2.83人±26.98人

 最大値     :2,802人

 中央値     :0人

 最頻値     :0人

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「基本的にはフォロー数と同じ傾向みたいね。平均2.83人。意外に多くないわ」

「平均だからねぇ。中央値、最頻値が共に0だから、『読み専』フォロワー0人の『書き手』が圧倒的大多数ということだ。つまり、1人でも『読み専』の方にフォローされれば、それで十分大勝利と言えるかもしれない」



「前回と今回の結果をまとめるとこんな感じだ」


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 フォロー数 『書き手』『読み専』

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 『書き手』  6.91人  2.88人

 『読み専』  2.47人  0.18人

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(例:『書き手』→『読み専』は2.88人と読む)


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 フォロワー数『書き手』『読み専』

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 『書き手』  6.91人  2.83人

 『読み専』  2.51人  0.18人

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(例:『書き手』→『読み専』は2.83人と読む)


「同じような数字が並んでるわね」

「そうだね。結構対称的な関係にあることが分かるな」




「どうだったかな?」

「面白い結果だと思ったわ。『書き手』同士は活発に交流していることが数字で分かってスッキリした」

「と言うことで、俺はここに宣言する――友達111,402人できるかな♪」

「え、それどういうこと?」

「がんばってみんなをフォローしにいこうかと。もちろん手動でな」

「えぇー……」

「いやはや。どれくらい時間がかかるか想像もつかん。全員フォローしきる前に、マウスをクリックする俺の指が死ぬかもしれん!」

「あのー、1人で盛り上がっているところ申し訳ないんだけど」

「なんだ?」

「無理よ」

「は? やる前から無理とか決めつけんなよ。俺の指が15本折れようともやり遂げてやるぜ!」

「実は過去のいろんな経緯から、フォロー数の上限は1万件、一日にフォローできる人数は50件と定まっているの」

「なーにー!? 友達111,402人……できないのか……」

「そう、物理的に不可能なの。諦めなさい」

「……じゃぁ、友達1万人だ。フォロー王に、俺はなる!」

「他の人の迷惑になるからやめなさい!」



 地球滅亡――ユーザー数40万人突破のXデーまで、あと79日!



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 今日の研究ノートまとめ

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 ・『書き手』のフォロー数は平均すると9.79人

 ・『書き手』がフォローしている『書き手』と『読み専』の比率は大体7対3

 ・『書き手』の人たちはまずは1人『読み専』フォロワーの獲得を目指そう!

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