第7話 誰にも言えなかった

誰にも言えなかった

誰も知らなかった

僕の中には愛があった


僕は知らなかった

誰にも言わなかった

君の中には愛があった


空と海だけでは

上と下がなくなるように


愛はたしかに混ざりあった


心だけ繋いだら 言葉はなくてもいい

好きだったよ

伝えないから 捕まえなくてもいい

そこに愛は生きていた


炎というには

あまりにも弱い光

僕の中にも愛があった


熱にならない

かすかな温もり

君の中にも愛があった


交わらない線を追いかけて

生まれない愛を追い出して

幸せは放さない


心がね 気づいたら

瞳の奥をのぞいてみよう

そこにある光に気づいたら

ゆっくり唇を閉じて閉じて


流れる雲の上

空が過ぎていくのか

海が過ぎていくのか


飛行機は進んでいくよ

たくさんの思いをのせて


心だけ繋いだら 言葉はなくてもいい

でも確かに好きだった


伝えないから 捕まえられなくてもいい

それでも確かに生きていた


心がね 気づいたら

瞳の奥をのぞいてみよう

あなただけがわかるはず


誰にも明かせないから 

実らなくてもいい

花が咲いたらそれでいい


ゆっくり瞳を閉じて閉じて



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