第4話 Windy Crossroad

Windy Crossroad


滑るように出ていく

あなたの後ろ姿が


悲しくてとても動けなかった


心臓に刺さった

一本の錆びた釘が


痛くてとても許せなかった


泣いたのは瞳じゃない

絞るように握りしめた

約束の指輪


交差点に風が舞う

付き合いきれない緑の風が


すがるように手を握るけれど

つかめない

影はつかめない


世界中の嘘の中から

あなたのものだけ取り出して


それだけを許せたら

幸せと呼べるでしょうか


別れ言葉も

聞かせられなかった

たくさんの笑顔より

立ち去る背中だけを

覚えてる


交差点に風が舞う

暖かさすら感じる赤い風が


決意のように手を握るけれど

つかめない

影はつかめない





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