親父が作ったビミョー飯

カレーライス

　今回皆さんにご紹介したいのは、ご存知カレーライスです。

　どんな料理下手でも具材を鍋にぶち込んで、カレーのルーを入れれば食べられるお手軽料理の代表です。

　なぜ、そんなカレーがビミョー飯に取り上げられるようになったのか、説明していきたいと思います。

　その日、母がいつもより速い時間から具材を煮て夕食の下準備を始めました。失敗などあるはずもなく、無難に作業を終えてあとはルーを入れるだけというところでいったん火を止めました。

　そして夕食時、出来上がったカレーを勢いよく食べ始めた瞬間、猛烈な甘みが口いっぱいに広がったんです。

　カレーなのに滅茶苦茶甘い！というかカレーじゃない！

　じゃあ何だ！という疑問がわくでしょう。甘さの原因、それは…

　【チョコ】です！

　もう紛うことなきチョコレートでした。ビターとかではなく、子供が好きそうな甘い奴です。ご飯に甘々のチョコレート（野菜と肉入り）がたっぷりかかっているのです。

　食べた瞬間の違和感はとんでもありません。匂いは間違いなくカレーなのに、味はチョコレート。これに関してはタイトル詐欺というか、すさまじく美味しくないです。

　おそらくチョコレートを隠し味として入れるとコクが出るとか何とかというのをテレビで見たのを覚えていたのであろう父が、仕上げの際に投入したのです。分量とか度外視で…。

　隠れてねーよ！全力でチョコレートが顔を出してるよ！むしろカレールーが隠し味だよ！地味にコーヒーも入れてんじゃねぇよ！

　というわけで、カレーライス改めチョコレートライスとなったカレーに母が頑張って手を加えていましたが、どうにもなりませんでした。

　とても食べられたものではなく、その日は諦めて別の物を食べることになったのですが、正直チョコレートライスのインパクトが強すぎて何を食べたのか覚えていません。

　皆さんも隠し味として何か使用する場合はしっかりと味を見ながら調整する事をお勧めします。