第33話 光の粒-2
私たちの身の回りにある色を纏ったものが、「複雑な色の構成でできている」ということを言葉だけで理解するのは中々難しい。
しかし、私たちにはそれを視覚的に実感できる絵画がある。それは、「印象派」時代に描かれた絵である。
印象派は「筆触分割」といって、色をパレットの上で混ぜず、キャンバスの上に直接置き、観覧者が遠くから見ることによって、まとまった絵に見えるという手法を用いて描かれている。
これは、人の目の不思議な能力を利用したものではあるが、パレットで色を混ぜずにキャンバスに直接絵の具を乗せたことで、印象派は他の流派の絵よりも画面が明るい。
何故パレットで色を混ぜてしまうと、画面が暗くなるのか。それは「減法混色」といって、絵の具を混ぜることによっておこる現象が原因だ。実はリアルな絵を追求すればするほど、さまざまな色を混ぜていくため、全体的に暗い画面になってしまうのである。
一方で、印象派はキャンバスの上に色を置くだけであるため、色が混ざらない。
しかし、これだけでは印象派の絵が明るくなる理由が分からないので、一つずつ説明していこう。
【補足】
*筆触分割
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