第2章 色彩科学
第31話 色彩科学
世界を彩っているものが、「色」であるということを認識してから、私たち人間は長い歴史の中で「色」に関して研究してきた。
色彩に関する研究は、紀元前500年ころにエンペドレスやプラトン、アリストテレスといったギリシア哲学者によってはじめられる。その後、ルネサンス時代では、レオナルド・ダ・ヴィンチが「色彩の調和」や「補色効果」などの色の不思議について書物に書き残し、また自分自身の絵画の中でもその効果を実践している。
1666年には、アイザック・ニュートンが「プリズム」という透明なガラスでできた三角柱を用いて実験を行い、光から「7色のスペクトル(帯)」を発見する。これにより、色彩が異なった波長であることを発見する。
1802年には「ヤング=ヘルムホルツの三原色説」といった、イギリスの医師トマス・ヤングとドイツの生理学者ヘルムホルツによって、人が色を感知するその興奮の度合いによって、様々な色が見えるということを主張し、色覚の基本が赤、緑、青であることを主張する。
また、色を研究するのは科学者にはとどまらず、詩人であり、小説家でもあったゲーテが色彩を精神的、心理学的に研究した色彩論を1810年に発表している。1878年には、ドイツの生理学者ヘリングが「四原色説」を唱えるなど、様々な分野の学者が色彩に関して研究が行われてきた。
その後、20世紀になると画家である、アルバート・H・マンセルやウィルヘルム・オストワルトによって色彩論がまとまり、現在に至っている。
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