第2話 怪しげな占い屋!?
「ねぇ。カズヤぁ! これなんだと思う?」
「なんなんだろうなぁ……めちゃくちゃ怪しいと思うんだが……」
俺とリスは恋人限定特別招待券と書かれた胡散臭い紙片を2人で眺める。
「ねぇ、カズヤぁ! 行ってみない?」
「まじかよ……どう考えてもなんかの闇を感じるぞ……」
ここはもらってもポイするやつだろ。
あの郵便ポストに入ったチラシをとりあえずゴミ箱に入れるみたいなそんな感じで……
それなのに好奇心に煽られたリスは何故だか目を輝かせてしまっているわけで。
こんな顔を見たら断るにも断れなくなってしまった俺は渋々、そして嫌々ながら一緒についていくことにする。
別に家に帰ってもベッドの下に隠したエロ本を読むか、買って溜め置いたライトノベルを読むか、深夜のアニメを一気に見直すかのいずれかだ。
まぁ、これは俺は俗に言うオタクってほどその世界に耽込んでいるわけではない。
ただ暇つぶし程度に消費活動をしているわけで。
まぁ、正直言って好きなジャンルは異世界ファンタジーのスローライフ系だったらするのだが。
だっていいだろ? チート能力で悠々自適に過ごせるなんてなんて羨ましいんだよ……
まぁ異世界転移なんて創作の世界だけのものであって、現実には絶対に起こり得るはずもないんだが……
そんな事を考えているうちにも俺はリスに引っ張られながらとある場所に辿り着いた。
怪しげな招待券には手書きで地図が書かれていて場所が示されていたのだが、最初に思った通りいかにも胡散臭さが際立つ場所で。
俺とリスが目にしたのは黒くテントが貼られていて、『占い』と書かれた場所だった。
まぁ、そんなものを見たら取る行動は一つであって、
「よし! 帰ろう!」
うん。こんな怪しい店には拘るべきではない。この後絶対に面倒くさいことになるのがわかるから、ここは何事もなかったように去るだけだ。
と、潔く立ち去ろうとする俺の服を掴む幼馴染。
「だめだよぉ! カズヤぁ! ここまできたら入ってみよ!」
と、瞳をアニメのようにキラキラとさせている幼馴染のリス。
こうなってしまえばおれも抗うことなんてできなくて、
「…………わかったよ、そのかわり危険だったり、面倒だって判断したら逃げるぞ?」
「うん! わかったよ! じゃあ、いこっか!」
と、2人でその怪しげな占い屋へと足を踏み入れた。
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