第4話



 狸は洞窟に案内した。洞窟に入って少しして階段を登ると、そには緑があった。天井に太陽のようなものもある。

 一体この狸はなんなんだ、?しかも何で碧偉について分かるんだ?そもそも狸が喋るとか、、まぁスライムのある世界だもんな、


 俺達は何も言わないまま、木で作られた普通の家に案内された。

「ここに座るがよい」

「ありがとうございます」


「おーい、さと。その娘をベットに寝かせてやれ」


 髪の毛は腰らへんまであり、色は、赤、黄色、オレンジのグラデーションの様になっていた。まだ背は小さく、小学生くらいの子が音もださずに出てきた。

「はい。」

 そして気づくと碧偉をすでにベットに寝かせていた。


「そうだ。まだワシの名前を言っていなかったな。改めて自己紹介をしよう。ワンの名前は金長狸きんちょうたぬきと言う。まぁ金長とでも呼べばいいわ。そしてさっきの子は、覚さとりと言う。ワシは さと、と呼んでるがまぁ気安く呼んでやれ。」


「俺の名前は伊藤庄太。それで寝ているのが妹の碧偉だ。あと、この犬は大和と言う。」

 大和は金長に撫でられ嬉しそうにしている。


「僕の名前は須藤海斗です。」


 金長が髭を触りながら話す。

「その魔物は犬というのか、珍しいなぁ。そしてその魔物を使役するとはな。」

 モンスターではなく魔物というらしい。犬が珍しと言うことは、この世界は、存在しないのか、?それに別に大和を、使役してるわけではない。大和を見ると気持ち良さそうに寝ている。

 お前は気楽でいいな、


「さと、この者達を見てくれ。」

「はい。」

 そう言ってさとは俺達に触れた。そして碧偉にも触れる。

「何も嘘はついていないようですね。」

 そう言って少し笑みを浮かべる。かなり可愛い。

 その姿に庄太は少し顔を赤らめる。


「うむ。お前さん達が転移者と言うことは信用しよう。」

「それはありがたいのですが、今僕たちに何をしたんですか、それに碧偉ちゃんについて何を知ってるんですか?」

 海斗が真剣に聞く。

「まぁまぁ、碧偉ちゃんについてはワシが説明しよう。落ち着いて聞け。」


 海斗に続き俺も真剣に聞く。

「碧偉ちゃんは魔女の呪いにかかっている。その呪いを解かないと、魔女になる。それだけは確かだ。」


「ま、魔女になるとどうなるんだ、」


「ーー今までの記憶は消え人間の血液なしでは生きていけなくなるのじゃ。つまり人間を殺して食す。」


 薄々その様なことだろうと思ってたが、想像以上に悲しみと怒りが込み上げてくる。

「ふざけんなよ」

 震わせながら呟く。

「なんでだよ!急に、この世界に、飛ばされてきたと思っていたら、なんで碧偉が、、。なんで、、」

 顔を両手で覆いながら震えた声で言う。


「・・・」

「ーーー本当に直す方法はないんですか、」

 沈黙を破るように海斗が聞く。


「呪いをかけた魔女を探し出さない限りは、、」


「じゃあ早くその魔女を探さないと、!」


 そして庄太は出て行こうと立ち上がる。がそれを止めるように金長が言う。


「それは、やめておいた方がいい、魔女はとてつもなく強い。ワシでも勝てるかどうかだ。お前はには到底無理だ。それに魔女も碧偉ちゃんを探しているだろう。だから見つからないようにここに連れてきたのじゃ。」


 無視して庄太が碧偉を担ぎ、家から出て行こうとする。


「あきらめろ!今のお前らでは 死ぬ 」


「っ。それじゃただ逃げてろっていうのかよ、、」




 その時、

「伏せて!!」

 さとが叫んだ。

 家のガラスを割り庄太の上を素早い何かが通った。

「ガルルルル」

 大和が起きて威嚇するのと同時にさとと金長が外に出て戦い始めていた。

 家の外に黒い虎の様なやつが5匹いるのが見える。


 庄太達は家へ入ってきたやつを攻撃しようとする。


「やめろ!。自分の身を守るのじゃ」

 まるで家の中が見えている外から金長が言った。


 虎は碧偉の方を見て一瞬ニヤリと笑ったように見えた。


 庄太は碧に対して危機感を感じた。

「っ。そうはさせるかよ!」

 とっさに碧偉に近づく虎に向かって前に海斗が作ってくれたヤリを投げた。虎に刺さったようだ。

 流石は、海斗が作った武器だ。以前スライムと戦った時よりダメージを与えられた気がする。


 だが、挑発をしてしまったようだ。虎が庄太へ向かって来た。そして爪で裂く様な攻撃をしてきた。庄太は避けたつもりだったが背中にかなり深い傷を負った。

体力が残り5になっている。虎に触れたため虎の体力が見えた。


【2900/3000】


 うっ、痛え。体全身が痛い。やべぇ。。

 動けない庄太に向かって虎がトドメを刺そうとする。

 庄太は目を瞑った。

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