第2話

 意識がまだ戻らない碧偉を担いで走る。するとスライムが前から突進してきた。俺はとっさに避け海斗がパンチをすると一撃で倒してしまった。海斗始めから強すぎだろ。流石は海斗だ。だか海斗には分解の文字がない。それに経験値のゲージがつかなく、アルファベットもない。

「庄太?庄太が言ってた分解とか言うやつ出てこないけど、?」

「え!?なんでだ?俺にもよく、」



 ん?そういえば俺が初めてスライムを倒して分解とき大和にも経験値が入って経験値が見えるようになったのに海斗のは見えないな。



【自動でスライムを分解しコレクトしますか? YES NO】 



 自動でやってくれるのか、まぁそうしとくか、YESを押した。そんな事をしてるうちに後ろからモンスター達がきた。スライムじゃない奴等もいる。まだ来るのかよ。庄太が殴り、その倒せないやつを海斗が殴り倒しながら逃げた。やっぱり俺は1発じゃなんも倒せねーや。



 大きかった草原をやっと抜け、森林に入る。

「ハァここまで来れば大丈夫だろ、」

 気づけば画面の上のアルファベットが【FF】になっていた。大和もだ。Fが2個になったってことはこれってランク的なものなのか?まぁいいか、

 走るのをやめて歩いているとだんだん坂が多くなってきた。そのまま碧偉を交代しながら担いで歩く。



 だんだん森林ではなく山を登っているようになってきた。

「そうだ、このまま上がっていって開けた高い場所につけば、何処に村があるか分かるよ。このまま登ろう!。」

「まぁキツいがそうするしかないな、ここが辺はモンスターとか見かけねーし。」



 急な坂に難渋していると、時折り、果物など食べ物を見つけた。

「そういえばさっきから何か食べれそうな物があるけど食べれるのかな、?」

「ワン」

 大和がなんか持ってきた。

 そして食べている。

「お前食べれるかどうか分かるのか?」

「ワン!」

 どうやら大和は食べれるか分かるらしい。きっと野生の感とやらだろう。野生ではないが、、。


【クィコ】【ローズレイ】【ミルエント】


 どうやらキノコみたいなのがクィコ、赤いリンゴみたいなやつがローズレイ、綺麗な葉っぱがミルエント、と言うらしい。


 俺達はローズレイを食べながら上を目指して歩く。

「これめっちゃ美味えな!」

「うん初めて食べたこんな物、、」



 モンスターなどいなく、登山でもしているようだ。

「ボキッ」

 海斗が枝を折っている

「なにしてんだ?」

「あぁ、なんか敵が出てきた時、素手だと心もとないから、」

 海斗が枝に尖った石をそこら辺にあるツタで結んで昔の縄文人の使うような武器を作った。

「庄太にも、はい」

「ありがと」

 俺に作ってくれた。



 そんな事しながら登っていると地面が平らになり開けてきた。

「やっと登りきったぜ、」

「そうだね。なんか見えるかな、?」

 そう言って海斗は崖先に行って見渡す。そして

「!あったよ」

「マジで?」

 俺は碧偉を岩に寝かせるようにして置いて海斗の方へ行った。



 その景色を見た瞬間、庄太は今までの悲しみを忘れ、子供の様にはしゃいだ。


「うわぁぁ!高ぇー!すげぇな!色んなとこが見える!スライムもいる!うわ、笑米粒より小さいじゃん!めっちゃ綺麗だな! ところで村ってどこ?」


 結構登ったらしく高さが500メートルほどもある。大体、高尾山くらいだ。


「あっちの、左の方。」

「ほんとだ!あった!よかったーこの世界にも人がいたんだなー」

「よし。約10キロくらいかな、」

「10キロもあんのか!?」

「あぁ多分1日ではつかないと思うよ」

 一気に俺の顔が暗くなった。

「頑張ろう!庄太!」

「そうだな。」



 そう言って山を降り始めた。

 村の方向は斜面が急になっている。


「ねぇ庄太、こっち急になってて危ないから遠周りして行かない?」

「えーーはやく村行きてーから近道しよーぜ。降りれない程でもないし」


 実際、降りれないほどの急激なな坂ではないが、碧偉背負って歩く事もあり、危険だ。


「でも危険だから、、、」

 と海斗が言っている間に庄太は碧偉を担いで大和と山を滑りながらも降りていった。

「ちょっとまってよー」



 結局、斜面が急になっている方を行くことにした。

 転びそうになりながらも木につかまって降りていく。



 

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