352ページ目…完成、新たな鎧
プリンが呪術師と言う名の魔物を吸収して得た結界術をヒントに僕は元の世界の記憶を頼りに、生きてる鎧であるドラゴンの鎧を改造していく事にした。
「で、完成したのが此奴等なんだけど…どうかな?」
嫁~ズ達に完成したばかりの鎧を見せる。
残念ながらローラはまだ戻ってきていないのでローラが新たな鎧を見るのは後日となるのだが…。
「
少し変な物を見るかの様にプリンが聞いてくる。
確かにこっちの世界でドラゴンと言えば西洋の『竜』である。
しかし、今現在、プリンの前にあるのは東洋で言う所の『龍』…日本人のイメージで直ぐ思い出すのは『ドラゴ○ボール』の『神龍』だろう。
「うん、プリンのはソレだね。
一応、水を操る能力をサポートする機能を付与しているからプリンとは相性が良いと思う。
ちなみに、僕の住んでいた世界では『
そして、次に聞いてきたのはクズハだ。
「そ、それでは、私のどれですか?」
「あぁ、クズハのは『
僕がそう言うと、朱雀は『ピィー!』と鳴いて炎を纏うと、そのまま飛び上がりクズハの横へと飛んでいった。
「あ、こ、この子、熱くないんですね。」
「そうだね、実際の炎ではなく
まぁ、クズハも炎をよく使うから、相性は良いんじゃないかな?
そうそう、ついでに言うと、聖炎はある程度の呪いも防ぐみたいだよ?」
正確には防ぐと言うか、呪いを焼き尽くす様だが…。
ちなみに、僕は聖属性を使えないので、聖属性の魔石を組み込む事で、聖炎を作り出している。
それ故、魔石に魔力を
「そ、そうなんですね…ありがとうございます。」
「で、アリスのがコレ。」
そう言って、僕はアリスに新しい鎧を渡す。
「コレは…もしかして亀ですか?ですが、尻尾が蛇になっていますね…。
初めて見ますが、こちらは何と言う物なのでしょうか?」
「それは、『
アリスはブラウニーだから基本的に家を守る妖精って事で、防御に特化した鎧にしてみたんだ。
参考までに言うと、亀の部分が防御で蛇の部分が攻撃を担当する形になるね。」
ちなみに、亀の方も蛇の方も、一応、別々の意識がある為、攻撃が自動で行われる事もあるので、本人が守り一辺倒であっても自動で反撃がされる優れ物である。
「あとは…ローラがいないのが残念だけど、ローラの鎧が『
主に、身体強化をメインとした作りになっていて、格闘戦を好むローラに合ってるんじゃないかな?
まぁ、フェンリル狼のローラに、虎の鎧って言うのはアレだけど…まぁ、あくまでも鎧だから、そこら辺は気にしないでね?」
「そうなんですね。」
そう言って、プリンはニッコリと微笑んだ。
「そう言えば、
「え?あ、あぁ…まぁ、一応…ね?」
確かに僕の鎧も改造はした…が、ちょっと調子に乗って改造したのだが、冷静になった今では少し恥ずかしくなってしまっていた。
「そうなんですね!それで…
「わ、私も見たい…です。」
「もし、よろしければ私も見てみたいです。」
この場に居ないローラを除く嫁~ズにお願いされてしまったら、僕の負けは確定…諦めて、見せるしかないだろう…。
なので、ある意味では黒歴史なのでは?と思う改造した鎧を
「これは…
「そ、そう言えば、確かにプリンさんの鎧と同じく胴長のドラゴンさんですね。」
「何と言いますか…キラキラして格好良いとは思いますが、戦場で着るには些か目立ち過ぎなのではないですか?」
と、アリスが疑問をぶつけてくる。
「そうなんだよな…金ピカの鎧なんて、目立つ事この上ないと思うんだ…何で、こんな色にしたんだろう…。」
僕は少し凹んだように項垂れる。
戦場であるなら出来るだけ目立たない方が、攻撃する側としては有利なのだ。
それなのに、こんな目立つ鎧なんて…まぁ、囮なら有効なのかも知れないが…。
「ねぇ、ご主人様…ご主人様の鎧にも私達の鎧みたいに名前あるんでしょ?」
「あ、うん…一応、『
えっと…プリン達の四つの鎧の元になってるのが『四神』って呼ばれてる聖獣なんだけど、その四神の
「なるほど…確かに、ご主人様は私達みんなの
「そ、そうだね…。」
別にテレる必要はないのだが、そんな嬉しそうな笑顔で言われると、流石にテレてしまう。
「ローラも早く帰ってきたら良いんだけどね。」
その為、テレ隠しでそう言ったのだが…そんなローラは数日で戻ると告げ、昨日の朝に出掛けたばかりなのに、もう彼女の温もりが恋しくなって寂しさを感じるのだった…。
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