6ページ目…アイテム確認?
暫くして、石を投げるのに飽き…ゴホン!少し落ち着いた僕は、スキルの検証が終わった為、アイテムの確認をする。
忘れていた事ではあるが…やはり、ゲームでも最初に行動する前にはアイテムや装備を確認しなきゃダメなのは常識だよね?
とは言え、僕はこの世界に来たときのまま…手ぶらだ。
たぶん…と言うか、絶対、アイテムなんて持ってないはずだ。
ステータス画面を見る。
◆◇◆◇◆◇◆
頭:なし
体:布の服
右手:なし
左手:なし
足:靴下
特殊1:なし
特殊2:なし
◆◇◆◇◆◇◆
そう、部屋で本を開いた時の格好のままだ。
つまり、武器も防具も何も無い状態…いや、それ以前に部屋の中にいたのだから靴すら無い。
まわりを見渡すと、石や瓦礫がれきなどが、あちらこちらに転がっている。
そのまま靴下で歩き回るのは、かなり痛そうだ…。
【どんまい♪】
謎の声さんの、あまりに軽い励ましの言葉を貰い、僕は『orz』みたいに形で、ガックリと膝を落とした。
いや、それ以前に、話し掛けてないんですが…。
数分後、再び落ち着きを取り戻した僕は微かな望みを持って、最後の項目を確認をする。
そう〖
ゲームなどでは亜空間とかに収納出来る機能で…簡単に言うと、ドラ○もんの四次元○ケットである。
とは言え、今までが今までである…半ば諦めモードの僕は、それでも僅かな期待を込めて謎の声さんに話しかける事にする。
(もしも~し、謎の声さ~ん、聞こえてますか~?
無限庫の使い方を教えてくださ~い。)
【はいは~い、ちゃんと聞こえてますよ~。】
【
【ステータス確認と同じ感じで使用しようとすれば使えますよ~。】
ふむふむ…僕は謎の声に言われた様に無限庫を起動した。
結論から言うと、何の変化もない。
変化は無いのだが…頭の中に□(しかく)のマスが縦横何個も並んでるイメージが浮かんだ。
【おめでとうございます!ちゃんと起動出来ましたね、パチパチパチ♪】
どうやら、このイメージが浮かんでる状態で正解みたいだ。
ただ…なんと言うか、謎の声さんにバカにされている感じがするのは気の所為だろうか?
しかし…この状態が正しいと言うのであれば、予想通り僕は何も持っていないと言う事だ。
うん、分かってた…分かってたさ…何度も経験したもん…。
とは言え、コレだけだと流石に出し入れの仕方が分からない。
だが、もう良いや…と、諦めて再び座り込もうとする前に謎の声さんが声を掛けてきた。
【仕方がないな~お姉さんが教えてあげるから、もう落ち込まないのッ!】
【そこら辺に石が落ちてるでしょ?】
ぶっちゃけ、落ち込んでいる原因はアンタの所為なんだが…とは言わずに、指示に従う事にした。
うん、確かに石であれば、あちこちに落ちてるね…。
【それじゃ~手や足の届く範囲の物を無限庫に入れようと思ってみて。】
せっかく親切?に教えてくれると言うのだから、ここは素直に『はい!』と、心の中で返事をして、近くの石に意識を集中する。
すると、急に目の前の石がフッ…と急に消えた。
【次に無限庫を確認してみて?】
言われるままに無限庫を確認する。
無限庫の中の一つに『小さい石:1』と表示されている。
つまり、無事に回収出来た…と言う事だ。
【次は、それを取り出すイメージを…右手にとか左手にって取り出す場所をしっかりとイメージしないと、足下に落ちるから気を付けてね?】
なるほど…足下に落ちたら危ないもんね…僕は謎の声さんに言われた様に右手で袋から取り出すイメージを思い浮かべた。
次の瞬間、右手に若干の重さが加わる…どうやら無事に取り出す事にも成功した様だ。
何度か試すが、距離感に若干の違和感はあるものの、すぐに使いこなせる様になった。
【そうそう、言い忘れけど、無限庫の中に入れた物は重さを感じないから、荷物なんかの持ち運びには便利よ?】
おぉ~!それは良い事を聞いた。
さっそく、物は試しと言わんばかりに石を回収しはじめた。
僕は適当に大小様々な石を無限庫に入れて、無限庫を確認する。
もちろん、数なんて数えていない。
だが、無限庫の中には『小さい石:26』『普通の石:15』『大きい石:1』と表示されていた。
それを見て、思った事は二つ…数を数える必要が無くて便利だと言う事。
そして…まぁ、そこそこの数を回収出来たかな?と思った事だった。
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