48日目 幻術師
「
まだるっこしい甲高い声の説明を聞いたコタンは、いつものように吐き気を覚えてうんざりした。
「話になったって、自分で決めただけだよね……」
コタンはびっくりした。
アムラトが聞こえるように独り言を言ったのだ。もちろん、会議内にその声が漏れることはないのだが、コタンは他人事ながら血の気が引いた。
日を追うごとに、上司のアムラトは気が緩んでくるというか、本音を出すようになってきたような気がした。
「えー、日々みなさんに協力してもらっている〈全自動〉
完全な納品の期日はまだ先なのだが、納品までに何回か、説明会を設けて
ところが当の
そこで、
「説明会は3日後なんでね、今日は皆さん、全社員協力して、わが社の
もはや、誰も幻術でごまかすことには口を挟まないのだな、とコタンは考えた。
なんだか、全員が他人事のように動いているような気がする。
出かける準備をしながら、コタンが考えていたのは、どう調査してどう
もちろん人材は見つからなかった。
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