ポンコツ神様姉の日常
異世界の神の名前ってにゃんだっけ?
「フローラよ! 失礼な猫ね! でも、モフモフさせてくれたら許す! 特別なんだからね!」
にゃんで、そのネタ知ってるにゃ?
「ちゃんねる神の再放送で見たのよ。有料放送で契約料がとても高いのよ……。見放題の妹が羨ましいわ……」
神の世界にも有料放送があるなにゃんて、著作権にゃんてあるのかにゃ?
ポンコツ神様の朝は早いにゃ.
「ポンコツ言うな! 妹じゃないんだからね! 私はまともよ!」
でも、意外とやらかしているみたいにゃよ?
「大を生かすのに小を犠牲にするのはやむを得ないことなのよ。悲しいことだけど」
格好良く言ってるけどにゃ。どう考えてもただのミスじゃにゃいかにゃ?
「ぐっ……。しょ、しょうがないでしょう! 優秀な部下はみんな
もしかして、神人かにゃ?
「そうよ。その神人よ。偶然、地中に潜っていた神人を見つけたから、優しく(力にものをいわせて脅迫し)話を聞いたらこの星からほとんどの神人は逃げ出したって言うじゃない! だから残っていた奴らに手伝いなさいって言ったら拒否られたのよ! ほんと、信じられない!」
神人にディスられたんだにゃ。
「本当に最悪よ。一から眷属を作る作業から始まったんだから。せっかく、あそこまで育てた地球を
いつ頃の時代まで地球の神様をやっていたんだにゃ?
「西暦で言うと千七百年頃までかしら?」
十八世紀、産業革命が起きた時代だにゃ。
「これから、面白くなってくるって時だったのに……」
面白いにゃ~? 武器の近代化が始まって悲惨にゃ戦争や植民地支配が始まっていくにゃ。
「でも、魔王やモンスターはいないでしょう? そこは邪神に付け込まれないように頑張ったんだからね! 人間同士が争い合って絶滅するならそれまでよ」
厳しいですにゃ~。
「人という種族が滅んでも、次の種族が新たなカルチャーを築き上げていく。自然の摂理よ」
自然の摂理ねぇ。
「そのカルチャーが楽しくなるように導くのが神の仕事!」
楽しくが主なのにゃ……。こっちの世界も向こうの世界も今、めちゃくちゃになってる気がするにゃけど?
「向こうの世界のことは
そうにゃのか~頑張ってにゃ。
「ひ、他人事ね……」
と返しにゃがらもポンコツ神様は手を休めず書類を確認。どこかのポンコツ
そうしていると朝食の時間にゃ。兎さんがご飯を運んできたにゃ。
ご飯に味噌汁、焼き鮭、ひじきの煮物、御新香といった顔ぶれにゃ。純和食だにゃ。
「朝ごはんはしっかりととる主義なの。一緒にどう?」
ご馳走になりますにゃ!
朝食が済むとPCを叩きだす。
「お父様やほかの神様たちにメールを打っているのよ。情報共有は大事よ。特にこの世界は邪神に狙われているから」
次元竜が蓋をしているあれかにゃ?
「そう。あれね。あれは危険なの。今の神の力を超える力が渦巻いているの。まずありえないけど、もしあれを身に宿すことができたら先代の神のようになれるわ。まあその前にたとえ神でもに体がもたないけど」
ミーちゃんが身につけたようにゃ……?
「何か言った? 」
んにゃっ!? じゃ、邪神が狙っていないのかにゃ?
「大丈夫よ。あそこは次元竜が守っているわ」
次元竜で邪神に勝てるのかにゃ?
「次元竜の体はあの力を使って構築したもの、邪神如きでは手も足も出ないわ」
裏切られにゃいのかにゃ?
「それはないわ。厳重で強固な契約を結んでいるから大丈夫」
にゃんか抜け道があるようにゃ……。
「何か?」
にゃ、にゃんでもにゃいにゃ。
その後もポンコツ神様(姉)はずっとお仕事。
もう、お昼ご飯の時間にゃ。
牛さんがお昼ご飯を運んできたにゃ。
見たことがない料理にゃ。マッシュポテトとシチューかにゃ?
「サザとお野菜のシチューよ。ジンバブエの料理ね」
まったく知らにゃい……。ジンバブエってどこにゃ?
(アフリカ南部の国でジンバブエ共和国が正式名)
「食べてみる?」
ご相伴しますにゃ!
マッシュポテトかと思っていたけどにゃ、これはとうもろこしだにゃ。この辛いシチューと良く合うにゃ! ちょっと辛すぎるけどにゃ。
お昼ご飯の後もお仕事みたいだにゃ。あのポンコツ神様(妹)とはえらい違いだにゃ。
ひとつ聞いていいかにゃ?
「答えられることなら」
にゃんで勇者を召喚しないんだにゃ?
「呼ぶ必要がないから」
必要がないのかにゃ?
「彩音を失ったのは痛いけど、その代りは見つかったわ。それも私たちの眷属付きでね。それにこれ以上、地球と道を繋げるわけにはいかない。四度目があれば、間違いなくお互いの世界に良くない影響が出てくる」
四度目? まだ、二回目じゃにゃいのかにゃ?
「いえ、三度開かれているわ」
ネロと偽勇者だけじゃにゃいのかにゃ?
「邪神が邪神の勇者を呼んでるの。それに、二度目の時にも介入して長時間、道を開けていた形跡があるわ」
じゃあ、この世界に何人の異世界人がいるにゃ?
「今、この世界に邪神が呼んだのも含めて、異世界人が十五人いるの」
十五人? 数が合わにゃいにゃ?
「運が悪かったのが四人いるのよ……」
偶然に来た人たちだにゃ。大変だにゃ~。
「そうでもないわよ? 普通にこちらに馴染んで生活しているわ。魂の改変が行われているからスキルには恵まれているし、神力を持っている分ほかの人より強くなる素質はもっているのだから」
全員を把握してるにゃか?
「邪神が呼んだ勇者は無理ね。それと二回目に人族によって呼ばれた六人のうち一人が不明ね」
一人が不明? どういう意味にゃ?
「どうやら邪神が介入したようなのよ。頭が痛いわ……」
まあそれはいいとして、どうして勇者が必要にゃいのにゃ?
「今、私たち側に三人の異世界人がいるわ。そしてなにより私たちの眷属がそばにいる。闇落ちする危険性がほぼないと言っていいわ。要するに、私が勇者を召喚したことと変わりがない状況なの。その内一人と限定的ではあるものの、連絡も取れる。なにか問題ある?」
楽観的すぎにゃいかにゃ?
「そうかもね。でもその三人のほかにの勇者として呼ばれた者が四人いる。私たちの加護を持っていないとしても、勇者として期待してもいいと思わない? まあそのうち邪神がらみが一人いるけど」
それが楽観的だと言っているにゃ。それにゃら最初から加護を与えていればよかったのにゃ。
「それは無理。加護を与えるには条件がいくつかあるの。その条件をクリアした者のみ本物の勇者と呼べるのよ。じゃなかったら、好きなだけ勇者をつくるわよ」
にゃるほど。勇者になるって大変にゃんだにゃ~。
「勇者に自由はないの。勇者になることを承諾した時点で一本のレールが敷かれ、その上を走ることになるわ。その分優遇処置も多いけどね。こちらで決めたクリア条件を達成すればするほど、死後の待遇が良くなるの。それこそ、強くてニューゲームなんてこともできるのよ」
この世界にもいるのかにゃ、そんにゃ人?
「いないわ。同じ世界には転生させないルールだから」
そんにゃ話をしながらもポンコツ神様(姉)は仕事を続けるにゃ。
気づけば、夕方だにゃ。
やっと仕事をやめて、プライベートタイムのようにゃ。
この場に似合わない七十インチサイズのテレビで、お菓子を食べにゃがら、ちゃんねる神を見るポンコツ神様(姉)。アニメだにゃ。
その後はお風呂に入って、少しの読書。
読んでる本はこの世界の本らしいにゃ。内容は教えてくれにゃかったけどラブストーリーらしいにゃ。それにしては、薄い本だったにゃ?
まあ、ポンコツ神様(姉)もラブストーリーだにゃんて可愛いところもあるんだにゃ。
「私もミーちゃんみたいな可愛い眷属が欲しいわぁ。あなた、私の眷属にならない?」
遠慮しておきますにゃ。
「そう残念。じゃあ、お休み。明日の朝、魔王たち全滅しててくれないかしら……むにゃむにゃ」
にゃんか物騒なこと言って瞬寝でしたにゃ。
じゃあ、にゃんたろうも帰りますかにゃ。
ポンコツ神様(姉)、いい夢見ろよ!
サポーター専用板にポンコツ神様妹の日常を載せていますにゃ。
よかったら見てにゃ!
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