【そこらにあるコンクリートの不思議!!な、なに、××時代からあるってマジかよ……っ!?】


みんなはコンクリート好きか?



私は巨大な建造物とか好きだから、コンクリートも好きっちゃ好きだな。



スゲー頑丈だから頼りになる素材だが。



日本で使われ始めたのは明治の頃からだ。



その起源については諸説あるんだが。



どれくらい前からあると思う?



古代ローマが頭に浮かんだヤツは歴史マニアかもしれんな。



コンクリートと言えばローマの巨大建造物たちは有名だからだ。



コロッセオも公衆浴場もコンクリート製品だ。



今もって形を保つタフっぷりよな。



つまり、コンクリートの起源は、2000年前……と考えるのも、ある意味では正しい。



古代ローマのコンクリートは、現在のコンクリートに近いというか、技術的には直系の先祖にあたるからな。



ローマ帝国衰退後は、キリスト教と共に石工ブームになっちまったから。



千年以上も放置された建築素材だった。



しかし、産業革命後。



あらためて巨大建造物用の建築素材を求めたとき。



参考にされたのが古代ローマの建築素材であるコンクリートだ。



18世紀の職人がローマのコンクリートを研究して、近代のコンクリートの祖が作られ、19世紀になって一つの完成を迎える。



古代ローマ人は建築学について本残しているから、参考になった。



つまり。



そこらにある鉄筋コンクリートの建造物の全てには、ある意味で古代ローマの技術的な遺産が継承されていると言えなくもないわけだ!!



だから、ローマのコンクリートこそ現代のコンクリートの祖ではある!!



……とはいうものの。



考古学レベルになってくるとだ。



コンクリートの歴史は、より古くなってくる。



5000年前の石器時代。



中国にはコンクリートがあったよーだ。



大地湾遺跡ってところから、コンクリートの一種として解釈していい素材が床の建材に使われていた。



5000年前のその土地では、1000度くらいの熱が出せる炉があったようでな。



そこで砕いた石材を焼いて、土や水と混ぜて水和反応を起こし、固めていた。



つまり、原理的にはコンクリートと同じであるからして。



5000年前にもコンクリートがあったとも言えるわけだ!



土器でも作っていて気づいたのかもしれんな。



なお。



まだまだコンクリート先輩の起源はロマンにあふれているぞ!!



最も古いものとしては。



9000年前のものになるな!!



9000年前のイスラエルの遺跡には、石灰石の粉末と、石灰石の小片と水、さらに土器の欠片なんかを混ぜて、床に敷き詰めて固めていた。



仕組み的にはコンクリートと言えるものだな。



古代ローマから7000年くらい前の時代である、9000年前にもコンクリートはあったわけだ。



もちろん、ローマに伝えられているとは言わないがな。



古代のヒトの知恵もなかなかやるもんだよな。



なんだかんだで、9000年も風化することもなく形を保つほどには在り続けたということは評価したいとこだよな!



製作の仕方と環境次第では、コンクリートさんは数千年単位でもつ。



古代ローマの建造物が、今でも残っていることがその分かりやすい証だな。



なお。



製作当時よりも固さが増してるかも!という説が古代ローマのコンクリート建造物にはある。



コンクリートは水和反応で強固に結び付くんだが。



まあ、水と化学反応してノリみたいになって、砂利やらを押し固めるんだけど。



古代ローマにはヴェスヴィオって火山があった。



ポンペイを火山灰でおおい尽くした火山だが。



この火山灰を使って、古代ローマではコンクリートを作った。



するとだ。



陸上はおろか水中でも水和反応で固まるコンクリートが完成し。



たくさん使われるようになった。



この火山灰の成分のおかげで、一種のガラス繊維みたいなものがコンクリート内部で骨組みを作っているという説がある。



その結果、完成した当時よりも自重で圧し固まった今のほうが固いんじゃないか?という説まである。



コンクリートの水和反応そのものは、作られてから50~100年ぐらいは続いているのは確かだったりするな。



あくまで説だがな。



世界遺産を破壊して検証する訳にもいかんだろうしな。



……ん。



そんなにもたずにボロボロになってる?



そいつは塩害だな。



海が近いと塩を浴びて崩れやすくなる。



コンクリートではなく、コンクリート内部にある鉄筋にナトリウムイオンが浸潤して錆びさせて。



錆による膨張の圧力でコンクリートを内部から壊す。



海が遠くても、コンクリートを作るときに海の砂利使うと壊れやすくなるぞ。



ケチって洗浄を少なくすると塩が残り壊れやすくなる。



丁寧に作られていたかどうかの違いだな。



塩害を受けると、内部の鉄筋を壊してしまうし、そうなれば地震の多い日本では破損しやすくなる。



あとは。



作るときのミスとかだな。



適切なペースで固まりきる前にコンクリートを継ぎ足さないと。



境目が出来て、そこは脆くなる。



一発勝負なのだよ、コンクリートを打ち込むときは。



工事が適切に行われているとは限らんのだ。



大失敗以外は見てみぬフリすることもあるし。



大失敗でも見てみぬフリすることもある。



みんな完璧な仕事をするとは限らんのだ。

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