【タバコは体に悪い!!……でも、広まったのは疫病対策っていう皮肉!?】


みんなは昔のヒトの間違った科学的な判断とか好きか?



私は笑えるときと笑えないときがあるな!



水銀を不老不死の妙薬として飲んじまったり。



銅の溶けたワインを夜毎に飲んじまったり。



このへんは笑えん。



害虫対策として倉庫にひきがえるを釘で張り付けるあたりは笑えるな!



昔はファンタジーとサイエンスの境目とかあやふやだった。



毒と薬とかの境目まで、あやふやだな。



さて。



本題だ。



みんなはタバコを愛してやまないか?



私は吸わないな。



健康のためである。



タバコはストレス解消になるって方もいるだろうが。



少なくとも肺がん、肺気腫(肺の細胞が壊れて二度と機能しない病気だぞ)、COPD(肺が壊れすぎて、咳とか、呼吸困難になる)、心筋梗塞なんかを招くぞ。



吸い始めていなければ、吸わないことを極めて強く推奨する!



健康を著しく害するからな。



そんな数千種類の有害物質を含む毒のカタマリであるタバコだが。



じつは。



皮肉なことに世界的に広まったのは疫病対策だったりするんだぞ。



タバコはアメリカの原住民の方々が吸っていたんだが。



コロンブスのアメリカ到達以後、ヨーロッパに持ち込まれた。



当初は鑑賞用と『薬草』として評価されていた。



アメリカ大陸では悪魔払いとか嗜好品とか薬……痛み止めみたいな使われ方をしていた。



困ったときはタバコみたいなポジションだな。



それをスペインのお医者さんだったニコラス・デ・モナルデスが聞き付けた。



16世紀当時のスペインやヨーロッパでは、ペスト、チフス、天然痘とか、致死性の疫病がうじゃうじゃあったわけだな。



だから、お医者さんたちも新しい薬を求めていた。



ニコラス・デ・モナルデスはアメリカ大陸に渡ることはなかったものの。



アメリカから伝わってくる情報を聞き集めて。



1571年に『西インド諸島からもたらされた有用医薬に関する書 第二部』という書物を出版した。



モナルデス先生は、タバコについて万能薬という評価を与え、現地での吸い方とか製法まで記していたんだ。



疫病で苦しいんでいたヨーロッパ諸国で、『西インド諸島からもたらされた有用医薬に関する書 第二部』は大いに流行した。



タバコは新大陸から来た万能薬として広まっていったのである。



タバコ=万能薬神話の爆誕だな!!



コエーことだが、タバコは疫病対策としてヨーロッパに広まり、やがては世界に広まるよーになったわけだ。



もちろん間違いである!



薬効どころか有害な毒であったな。



だが、死を呼ぶ疫病に対する恐怖から万能薬に人々は飛び付いたし。



ご存知のとおり、たばこは依存性をもつ嗜好品だ。



薬として機能しなくても、人気だけは高まり続けていったわけだな。



さて。



モナルデス先生のおかげで薬草として大人気になったタバコだが。



侵略者のスペイン王家は、このタバコで一儲けしようとたくらんだ。



王国あげて生産して、巨額の富を得るようになる。



最初は『嗅ぎたばこ』として広まる……。



親指をグッと伸ばしてみろ。



太っていなければ、二つの腱が手首のところに浮き上がるだろう。



これ、『解剖学的嗅ぎたばこ入れ』って名前がついている。



ここにな、嗅ぎたばこ入れて、くんかくんかと嗅いでいたからだ。



19世紀にたばこの巻き紙として適した製品が


作られるまでは、ヨーロッパじゃ、嗅ぎたばこが主流だった。



こーして、たばこは世界で今も吸われるよーになり、有害だが嗜好品として人気で。



各国の政府の税収としてマネーを動かしているわけだ。



もちろん。



たばこ業者も大きな富を得ているけどな。



たばこは健康を求めて、疫病対策として世界に広まったという皮肉を笑えるかどうかはヒトそれぞれといったところだな。



少なくとも、教訓は多いハナシではある!


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