【わんこ対オオカミの賢さ対決!ふん、そんなの長年に家畜化された方が賢いに……な、なんだと!?】
犬って好きか?
ラブリーな生き物だよなー。
私は大好きだぞ。
猫を飼ってはいるが犬派だ。
猫も好きだがな。
犬ってのは賢い動物だよな。
オオカミを家畜化して作ったのが犬ってのは有名だが、その起源は約3万年前の中国とか東アジアの南部だとされている。
この地域のわんこたちの種類を調べると、遺伝子の種類が豊富だったんだよ。
だから、おそらく3万年前の中国南部でオオカミの家畜化は始まったと……。
……遺伝子の種類が多いとなんで古いか?
創始者効果ってのがある。
最適に合わせて種類が先細っていくという効果だ。
ABCの三つの地域を古代のわんこたちが旅したとしよう。
まず、Aの地区は寒かったので寒さに弱いわんこは全滅した。
Bの地区は蚊が多かったので、蚊に弱いわんこは全滅した。
Cの地区では食中毒が流行ったので、食中毒に弱いわんこは全滅した。
旅を続けていくと、その土地に合わせて最適化していき、結果的に遺伝子の種類の数は削られていくわけだ。
『最先端の種ほど、遺伝種の種類は少ない』!
逆に、『古代の種ほど、遺伝子の種類は多い』ってわけだ。
東アジアのわんこたちの遺伝子の種類がその他の地域よりも複雑で豊富だということは、この土地にいるわんこが最古のわんこになる。
ちなみに。
人間でも同じ。
エチオピアに近づくほど遺伝子の多様性は大きくなるぞ。
日本人とかよりも、アフリカ人の方が圧倒的に遺伝子の種類が豊富だ……じゃあ、遺伝子の上ではアフリカ系の選手が各種のスポーツに最適の遺伝子を引き当てる確率が多いかもな。
最上位、世界で一番そのスポーツに向いた遺伝種を探すとすれば、アフリカ系を探ることになるのかもしれん……現実的には、そうも上手くはいかんだろうが。
さて。
本題だ。
古代から家畜化されて来たわんこだが。
オオカミとどっちが賢いんだろうな?
わんこは人間の最良の友だから、たくさんの研究費用が与えられ、しっかりと研究されている。
オオカミとの知能の差についても報告されてるぞ!
同じような訓練期間と、同じような試験をわんことオオカミに与えることで、性質の違いが明らかになった。
おすわり&待ての対決では……。
おそらく誰しも予想する通り、わんこの圧勝だな!
じゃあ、人間がいない状況で、同じような種類の試験をさせれば?
……ほとんど同じ結果になる。
人間に見守られた状態でなら、どーなると思う?
フレンド・パワーが発揮されて、わんこ能力がアップする――――そう期待したいよな!
でも。
現実はそう上手いこと回らない。
じつは人間に見守られた状態での試験では、わんこはオオカミに遅れを取ることが増えちまった。
どーしてか?
実は、わんこは人間を頼ろうとするんだよな、本能的に。
試験の解き方は分かっているが……人間に頼ってチラ見してくる回数が多くなる。
そうしているあいだに、本来は同じ問題解決能力を持っているはずのオオカミにタイムで負けちまった。
わんこには『人間に頼ろう』という本能が備わっているわけだ。
オオカミは野生だから、そういう根性がない。
だから人間が試験会場にいてもいなくても、訓練通りの結果を発揮するだけだ。
クールだな、オオカミ。
さて。
じゃあ、タッグ・ゲームだとどうなるかな?
わんこが二匹ずつ、オオカミも二匹ずつでチームを組む。
どちらのチームにも、二匹で協力しなければ解決不可能な課題を与える。
たとえば、一匹の力では絶対に動かせない装置の後ろにエサを隠すとかだ。
どんな結果になったと思う?
……わんこか?
……オオカミか?
……それともドロー?
……。
……。
……結果は、オオカミさんチームの圧勝だった!!
じつは犬って、犬と仲良くないんだよな。
犬はパートナーを犬じゃなく人間と設定している。
犬同士を連携させることは、かなり難しい。
野生化して群れに組み込まれるとか、調教で人間の指揮下に置いていない限り、オオカミ並みの連携を見せることはないわけだ。
逆にオオカミは群れで生きているから、仲間をより大切にするし、チームワークが本能的に強い。それに、人間に協力することなどない。
人間に飼われているわんこと違って、オオカミの方が仲間想いでチームワークに優れているわけだ。
半面、人間とタッグを組むようなテストでは、わんこにオオカミは勝てなくなる!
わんこは、人間をパートナーとしている……同じわんこはライバル程度に感じているんだろうかな。
オオカミが残虐なイメージとかはあるし、実際のところ狂暴だけど。
わんこよりもはるかに仲間想いというのは、意外な結果かもな。
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