【カジキマグロの尖ったアレの正体って?……へへ、鼻じゃねえんだぜえ】


カジキマグロの頭の先端から、なんか長いのビョーンって出てるよな。



あれって、子供の頃は鼻なんだろうなあ、と漠然と考えていたんだけど。



実際は鼻じゃなかった。



答えを言ってしまえば、アレは『奥歯』だぞ。



上あごの奥歯の一部が変化して、前に曲がってそのまま伸びてしまった。



結果、あんなに長く伸びてしまっている。



つまり、カジキマグロのビョーンとなっているアレって、カッコ良くいえば『牙』。



ダサく言えば『スゲー出っ歯』ってことだ。



……ウケ狙いなら後者だな。



でも、私は『牙』と表現するのも好きだぞ!厨二臭くて、ワクワクする!



ちなみに、カジキマグロってクソ速く泳ぐって考えられていて、時速90キロで泳げるって説もある。



でも、実際に計ると時速18キロ以上で泳ぐ海中の生物はほぼいない。



釣り竿で計るときは、釣り糸が引っ張られる勢いで速度を換算していた。



でも、それって波の動きとかで大きく変動する。



前にも横にも上下にも、船とカジキマグロさんの位置関係はズレまくる。



だから釣り糸はスゲー勢いで、ぐおおおおおおお!って引っ張られるだけで、実際よりもよっぽど速く計測されている。



海中は大気中よりも、はるかに密度が高いから、速く泳ぐだけで抵抗がスゲーことになっちまう。



そもそも本当に90キロで泳いでいたら、全身の骨グチャグチャになって潰れるし、そもそも消費エネルギーが多すぎて死んじまうんだ……。



潮流に乗って加速するとかしている場合もあるけど、せいぜい時速一桁キロで動いてる。



カジキマグロさんも『時速数キロ』でしか泳いでいないんだわ。時速2キロとか4キロとかが海中生物の遊泳速度だ。



理論上、それ以上の速さで泳ぐメリットがない。エネルギー効率が悪すぎて、生存に不利になっちまう。海は、広くて大きくて、意外と食べるモンも少ないんだ。



……夢が壊れた?……私もだ。



出っ歯で泳ぐのもあまり速くないなんて、ちょっとカジキマグロさんに失望しちまうところだな。



でも、デカいカジキマグロさんを釣り上げると、1億円ぐらいの賞金ゲットできちゃう大会とかもあるから、馬鹿にしてやるんじゃねえぞ!

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