第10話 突然の告白!?

…何故か今、花に問いつめられている。


「ねぇ、あの涼風早千って人さ。平良の友達?」と変な質問をしてくるので、「何で?」と聞くと「何となく…何となくだけど、ただの友達って感じではない気がする。」さらに、意味不明なのでもう一度尋ねる。


「何が言いたいの?」と尋ねると「この前カフェで2人が話してるの見てさ…。ただの友達の雰囲気ではないっていうか…女の勘みたいなものだけど…。」っていうから、女性は鋭いなと改めて思った。


「そうかな。普通の友達同士だけど…。」と言いながら誤摩化す。確かに俺の中で、早千を可愛いと思う瞬間はたくさんあるけど、同性のことをそう思ってしまう時もあるし、特には気にしてない。でも、最近早千と一緒にいると楽しいし、あっという間に時間が過ぎる。


ラインが来ると妙に浮き足立つっていうか…これは一体…。


するとカフェのドアが開いて、早千がやってきた。俺は、カウンターに小走りで戻る。「今日は、午後からの授業?」と聞くと、「うん。2時間だけ受けて終わりかな。」とたわいのない会話を交わしていたところに、花がやってきた。


「あの、突然すいません。1つ聞いてもいいですか?」と早千に向かって質問を投げかける。早千は驚いた顔をしていたが、「…は、えー」と小さく返事をした。『こいつは一体何を聞く気だ。』と少し心配になる。


「平良とは友達ですか?それとも、それ以上の感情がありますか?」とストレートに言葉を放った。「花、お前何言ってるんだ!そんな急に…ごめんな。早千気にするな。」と花を止めようとした次の瞬間…「平良とは、友達であり隣人だよ。それ以上でもそれ以下でもない。」と、早千がきっぱり言い切った。


花は、「わかりました。じゃぁ、私が平良と付き合います!」と早千に向かって宣言する。俺は何がなんだか分からず、止めることしかできなかった。とりあえず、花をなだめて席に戻るように伝える。


早千には、「本当にごめん。ちょっと変わった奴なんだ。許してやってくれ。」と謝ると「全然大丈夫!」と言って、ホットラテを受け取りカフェを後にした。その様子を見ていたマスターが「お客さんもあまりいないし、休憩して来たら?」と言ってくれたので、その言葉に甘えて花の元に向かう。


花は席で拗ねるようにしながらキャラメルマキアートを飲んでいた。


「ちょっと花…さっきの何なんだ?」俺は花の前に、座って花に問いかける。「………」花は黙ったままキャラメルマキアートを飲み続けていた。「言いたいことあるなら言えよ。」と言うと、「……あの人。絶対平良のこと好きだよ。友達としてじゃなく…」花がそう呟く。


「まさか。さっき少し話してたけど、早千も否定してたぞ。」と俺は、冗談まじりに言う。「…絶対そうだ。」と言った後、花の最後の言葉を思い出した。


「なぁ、お前最後に俺と付き合いますって言っただろ?いくら何でも度が過ぎるぞ。」と笑って言うと、「…冗談じゃないよ。私…平良と付き合いたいと思ってる。」と今までに見たことないような花の真剣な表情を見た気がした。

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