第565話 屋上の魔法使い2
「ユーマさんもしばらくぶりに帰ってきたので色々とあるのはわかるんですけどぉ」
ナターシャが赤い顔で視線を逸らしてごにょごにょと言う。
「仮眠室はドアも壁も薄いのでもう少し、何と言いますか、他の従業員に配慮をですね……」
「ナターシャ、話をする時はちゃんと相手の目を見て話せ。まさかと思うが、お客様にもそんな態度で接客してないよな?」
「私が叱られるターンでしたっけ!?」
何の話だ。
「じゃ、じゃあもういっそはっきり言わせてもらいますけど!」
「おう。いいぞ。言ってやれ言ってやれ」
「あのですね」
ナターシャはコホンと咳ばらいをして、顔どころか耳まで赤くしてこう言った。
「アイさんとエッチなことするのは仮眠室じゃなくてもっと人の気配の無いところでお願いしますね!!」
「……」
「……」
しばしの沈黙。
ナターシャの息が荒い。
「……お願い、しますね?」
「いや待てそれは誤解だ」
「服脱がせといて何言ってるんですかユーマさん」
「うっ」
脱がせたわけではなく、アイが脱いだんだがそれを言うとまた物凄いことになりそうな気がして俺は黙った。
「以後! 気を付けてくださいね!」
「了解した……」
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