土地神様の花嫁御寮 08
どこからともなく現れた
そんな夢の中で、
『私が一緒にいてあげる』
己の非力さを知らず、あまりに無知な子供の言い様を内心では嘲り笑いながら。かといって、一方的に掴まれた手を振り払ってしまうこともできず。孤独という牢獄から引きずり出された時。そこにあったのは、目も眩むほどに眩いばかりの
『さぁ、どこに行く?』
行くあてがないなら探せばいいと、気楽に笑って歩きだす。身勝手な子供の一言から、二人の長いようで短い旅路ははじまった。
その結末は、ありふれた悲劇。
たった一人の
冷めた骸に取り縋りながら身も世もなく泣き暮れて。そのままずるずる、幾百年。
『鬼王さま――』
心ない人の手で地脈の礎とされながら。それでも生き長らえた
『まってて、ね』
血の一滴で、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます