第7話 またなんか別のやつが来たんだが・・・
ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。
「・・・また来たのか?」
昨日とまったく同じ状況。しかもよりによって今日は日曜日。昨日は貴重な土曜日を無駄にしたのだから今日くらい家にいたい。
「うん。今日は出ないぞ!」
俺は意を決して朝ご飯を作り始めた。だってまだ朝の7時半だしよ。もはや俺は関わりたくない・・・
ドンドンドン。ドンドンドン。
「ちっ・・・ うるせえな。そこまですることはねえだろ」
まさかドアを叩いてくるとは・・・ いったい何事だ?
ドンドンドン。ドンドンドン。
「ちょ、ちょっと待て! 今出るから・・・」
俺は慎重にドアを開けた。もう昨日の二の舞にはなるまい。
「なんの用だ? 玲菜・・・」
「私。玲菜じゃありませんけど?」
そこに立っていたのは玲菜ではなく・・・ 誰だっけ?
「え〜っと・・・その・・・なんだ・・・」
「・・・やはり名前を覚えてないのですね?」
「まあ。そういうことだ。俺が悪いんじゃない。お前らが紛らわしい名前をつけるのが悪いんだ」
「相変わらず屁理屈が上手いことですね」
「・・・ほっといてくれ」
「私は優奈です。ゆうな。いい加減覚えて下さい」
優菜か・・・ 多分いつの間にか覚えてるから大丈夫だろう。それより何の用だ?
「どういうつもりだ? こんな朝早くに?」
「そんなことよりドアを開けて下さい。加賀くんの部屋の中も見てみたいです」
「断る! 昨日ドアを開けたらお前の姉妹の1人に無理やり連れ去られたばかりだ」
昨日はほんとにえらい目にあった。楽しくなかったと言えば嘘になるが・・・ 俺はなるべく家から出たくない。
「ああ〜 玲菜のことですか? 昨日は何をしたんです? 妙にテンションが上がっていましたが・・・」
「別に何もしていない・・・はずだ」
ただ食べに行って帰ってきただけだ。何も変なことをしていたわけではない。
「その間が気になりますが・・・ あしからず。私はあそこまで非常識じゃないので変なことはしませんよ?」
「当たり前だ! 人を無理やり連れ去るなんてもはや犯罪だ!」
「ふふふ。玲菜は貴方が好きなんじゃないですか?」
「は⁉︎ んなわけないだろう」
それはそれでめんどくさい。青春なんて・・・ したこともないし。しようと思ったこともない。
「私は貴方がそんなに好きじゃないので大丈夫ですよ?」
「ははは。奇遇だな。俺もお前らがあまり好きじゃない」
うるさいやつとはあまり関わりたくないのは事実だ。
「じゃあな。俺はこれで・・・」
俺はドアを閉めようとした。またまた長話をしてしまったしな。お腹も空いた。
「ちょ、ちょっと待って下さい・・・」
「ん? 何だ?」
まだ何かあるのか?
「朝食を持ってきたので一緒に食べようと思ったのですが・・・」
「・・・・・」
それを先に言えよ・・・
私たち! 3人で一つ! それが3姉妹! 〜美少女な3人の三つ子を避けていたらいつの間にか俺に猛アプローチしてくるんですが………〜 GOD9999 @GOD9999
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