144話 【智の恋】

やぁ、皆。智の恋の時間だよ! え? 水族館編の続きを見せろって? 大丈夫、大丈夫。俺と美咲さんの水族館を回ったストーリーを教えてやるって! え?? 史人の恋物語を楽しみにしてるって? …何を言われても、俺と美咲さんの水族館ラブラブストーリーをみせるんじゃい!!!


「美咲さん、クラゲいますよ!」


「わぁ、綺麗だね〜。クラゲの水槽って幻想的だよねー」

美咲さんの方が綺麗です…、キザすぎるよな。うん、やめとこう。


「ですね〜、おぉ泳いでる!」


「見た目ふわふわしてる感じだよね」


「触ったら硬いんだろうなー」


「触ったら危ないでしょ」


「あはは、そうですね」

ちょっと暗いし、ここは手を繋ぐべき? でも、皆も一緒だし…。って、あ。



「クラゲかわいい」

あそこの弓人と花ちゃんカップル手繋いでる…。弓人やるなぁ!


「クラゲってかわいいのか。なんか綺麗な感じ」


「かわいいじゃん、クラゲ。弓人かわいいわかんないの?」


「え。わかるよ」


「ほんとかな〜」


「花かわいい」

おいおいおい、弓人くん! イチャイチャしないで!


「そっか、お花もかわいいね。わかってるんだ」

花ちゃん鈍感!


「違う、花がかわいいの」


「ん? あ、私…? か、かわいくない!」

おー、照れてる。ってか、花ちゃんって心開いてるとあんな感じで喋るんだな〜。



「智くん、どうした?」

おっと、俺としたことが大好きな彼女を放っておいてしまった。


「いや。手、繋ぎません?」


「うふふ、繋ごっか」

あー、照れてる〜。何回繋いでもこの反応…たまらん!!


「進む?」


「うん、ペンギンの方行こ〜」


「美咲さんペンギン好きなの?」


「ペンギンかわいいよね! 好き〜」

お、美咲さんの方がかわいい…。うーん、俺は美咲さんが好き…。弓人…俺にはそんなかっこいいの似合わないわ。


「ペンギン、見に行こー」


「うん!」



「わぁ、かわいい! 写真撮ろ〜」


「あ、美咲さん。あそこの魚食べてるよ」


「おぉ、シャッターチャンス!」


「あはは、頑張れ!」

美咲さん珍しくはしゃいでるな〜。かわいい。あ、あっちの2人も楽しそう。史人とさくらちゃんって結局どうなんだ? 俺らに気を使ってるのか、無意識なのか…結局2人でいるし。早く付き合えよな〜、頑張れ史人!


「智くん一緒に撮ろう!」


「あ、写真? ペンギン映るかな」


「あの子こっち見てるから映るかも!」


「よし、撮って撮って!」


「ハイチーズ!」


\パシャリ/


「おぉ〜、うまく映ってる!」


「自撮り歴長いからね!」

得意げだ、かわいい…。


「すごい、プロだ〜」


「あはは! 自撮りにプロとかあるかな〜」


「わっかんないけど、美咲さんはプロ! 確定〜」


「わーい!」


美咲さん、知らないやつ多いし心配してたけどめっちゃ楽しそう! あと、もう何回も言ってるけどかわいい! あー、水族館デート最高!!





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