131話

「ねっみぃ!」

休み時間智が近づいてきました。

「さっき寝てたもんな。今は眠いにしては元気そうだけど」

「いや、眠いことには変わりないのよ。ただ、授業が終わった瞬間あの耐えられない眠気は消える。あれなんなの!」

あー、ちょっとわかるかも。まぁ、俺あんま授業で寝ないけどな。

「わかるか…」

「めっちゃわかるー! 授業中だって起きてようと必死でいるはずなのにね!」

おぉ、さくら乱入。さくらも寝てたもんな〜、カクンカクンしてるのかわいかったけど。

「さくらちゃんわかるか〜、仲間だな! どうせ史人くんは真面目だからわかりませんよねー!」

「いや…」

「ふーくん全然寝ないからわかんないだろうな〜」

授業中寝ないのは良いことのはずだが…めっちゃバカにされてる気分…!!

「俺だって眠い時くらいあるよ」

「えー、史人くんがー!」

「ふーくんに限ってそんな〜!」

何なんだ、こいつら…。めっちゃ息合ってるし…。

「あるよ。俺は眠くても耐えてんだよ!」

「だから耐えられない睡魔の話してんだって」

「そうそう、シャーペンとか手に刺してみるんだよね」

「わかるわー、で、寝んの」

「あはは、そうそう!」

…楽しそうですね。

「一回授業と関係ないこと考えてみて目を覚ましてから集中してみようとか考えるんだよな」

「わかる〜、昨日のテレビあれ面白かったなーって。で、よーし授業って思ったら寝てるんだよね!」

「そうなんだよー、なぁ史人どうやったら起きてられる!」

「…気力?」

「気力じゃ無理なんだよー!」

「ふーくんは気力で起きてるの!?」

「…あとは授業に興味持つとか」

「俺には絶対できん」

「私も」

そんな真面目そうに言うなって…。

「夜めっちゃ早く寝る!」

「うわぁ、夜更かしが楽しんだろ〜」

「ついつい起きてちゃうよね〜」

「…お前ら」

「ん、なんだ史人?」

「なになにー?」

「だったら授業中寝てろ!」

「えー、ごめんごめん! 頑張りますって、史人様〜」

「怒んないで、ふーくん!」

…怒ってはいないけどな。

「べつに怒ってないぞ」

「ほんとかよ〜?」

「おぅ、智もさくらも次の授業寝んなよ?」

「うわぁ、史人が悪い顔してる…!」

「頑張りますー!」

「あはは、はいはい。お前らそろそろ席戻れって」

「絶対起きてみせる!」

「私もー、またねふーくん!!」

いや、いつも起きてようね?


次の授業は数学で…結果2人とも寝てました。

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