第95話

「ふーくん!」

休み時間にさくらが話しかけてきました。お、ゆみさんと山本さんも一緒みたいです。

「どした?」

「花ちゃんとおばあちゃんがまたお家来ないかって誘ってくれたの〜」

「おぉ、いいじゃん」

えっと女子会? それとも俺も誘われてるのか?

「あの、ご一緒にどうですか?」

「あ、俺もいいの? うん、行きたい!」

「お〜、皆さんおそろいで楽しそうですねー!」

トイレに行っていた智が戻ってきた。相変わらず元気だなぁ。

「あ、智さんもいっらしゃいますか?」

「ん? 何皆で遊ぶ感じ?」

「花ちゃんとおばあちゃんがね、またお家誘ってくれたの〜」

「今回は私も呼んでもらえて、嬉しいわ」

「お、ゆみさんもか! 皆で楽しそうじゃん! 俺も行きた〜い」

「はい、是非…」

たくも呼んであげたいけど、人数多いしどうしようかな。

「あ、たくが嫉妬しちゃうから呼ぶ? って花ちゃん、呼んでもいいかな?」

お、智ナイスアシスト!

「たくさん…。えっとゆみさんの彼氏さんですか?」

「うん! あ、苦手だった?」

「智、率直過ぎかよ」

「あ!ごめんね、花ちゃん。ゆみさんも〜」

「いいの〜、いいの〜! たく人見知りするから怖がられがちだし〜」

うん、ゆみさん。たくが花ちゃんに怖いのは嫉妬じゃないかな?

「いえ、たくさんも呼びましょう」

「いいんだよ、無理しなくても〜。あいつは私が花ちゃんにとられて嫉妬してるお子ちゃまだから、気使わなくても〜」

あ、ゆみさんそれ気付いてたのね。さすがだわぁ…。

「…誰が嫉妬してるって?」

「あ、たく。いや〜、まぁまぁ落ち着いて」

たく…もっと存在感出して近づいてきてくれ。

「あ、あのいつも彼女のゆみさんにお世話になっています。今度皆さんと私のお家で遊びたいのですが、たくさんもいかがですか?」

「…ゆみがお世話になってます。ありがとうございます、俺も是非伺います」

山本さん、“彼女”のゆみさんってたくの扱いうますぎる…!!

「2人とも固いな〜。詳しい日程は後で決めよ〜! グループ作っておくね〜」

「ありがと、さくら」

「ありがとうございます。楽しみにお待ちしています。私はそろそろ教室に」

「あ、もうすぐ授業か! またね〜」

「では、また」

\またね〜!/


いや〜、こんなに仲良しグループができる青春人生が送れるとは…。出会いって素晴らしい。

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