第36話 【智の恋】

智です…。先輩への告白を決意したんですが…。

「お疲れ様」

目の前には先輩と以前見かけた彼氏さんがいます…。うわぁ、近くで見ると先輩とお似合いのイケメンさんだなぁ…。

「こちらバイトの後輩くんです〜」

えぇ、紹介しないで下さいよ…。

「ど、どうも」

「こんばんは、はじめまして」

イケメンオーラが凄すぎるー。いつも隣にイケメン(史人)がいるのに、イケメンオーラ慣れねぇわぁ。うん、こんなイケメン彼氏に勝てる自信はないし。諦めて帰りましょう。


「いつも妹がお世話になってます」

はい、お世話にね。僕の方がって、ん??

「妹!?」

「智くん何でそんな驚いてるの? 結構似てるって言われるけどなぁ」

「あ、いや。いやぁ、美男美女兄妹っすね〜」

急に元気を取り戻す俺! そっかぁ、お似合いかと思いきや兄妹で似てたのね。まだ諦めなくていいんだ、俺!

「そんなそんな。まぁ妹はかわいいですけどね。そろそろご飯行くか?」

おっと? 妹大好きお兄ちゃんだったり…?

「うん、行こうか〜。智くんまた今度ご飯行こうね!!」

「あ、はい! 是非!」

「じゃあお疲れ〜、またね」

「お疲れ様です、また!」


並んで車に向かう2人を見ていたら、お兄さんが振り返って微笑んだ…ような?

まぁ先輩に彼氏いなくて良かったー!!

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