第32話

「うーん、こっち!」

「うわ、マジかよ〜! 2連続負けじゃんか!」

「あはは、智くん弱い!」

今日は皆でトランプをしています。今はババ抜き中。

「もう一回! 次こそ1抜けしてやるかんな!!」

「えー、ババ抜きばっかりつまんないよ〜」

「さくら、かわいそうだから付き合ってあげようよ」

「ゆみちゃんやっさしー! あざす!」

智は部活がオフの放課後を楽しんでいるようでテンション高めです。

「ゆみが優しいのは当たり前」

おぉ、今日もたくの愛が強い…。

「えへへ、私は優しいのだー! よし、ババ抜き再開ー!」

ゆみさん照れてる。今のもたくのデレ…?


「うわ、また残った。後は俺とたくと史人か!」

「きれいに男だけ残ったのな。智には負けないけどな」

「はぁ? 俺には運がきてるん…だよ。うん。来てる」

「ババが来たんだな、わかりやす!」

今度は俺が引く番。うーん、これ!

「よっしゃ! あがり〜」

「うわ、たくとの一騎打ちじゃん。絶対負けねぇ」

「智には負けない」

「なんかひどくない!?」

「いや、たくの1枚ババなんだから、史人の引いたら俺あがれる」

「…え!? 俺もう負けてたの!?」

「あはは! 智くん、弱すぎる!!」


皆で笑い合ってこういう放課後が最高に楽しい。

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