第13話

遊園地に来ています。

「ふーくん! 思いっきり遊ぼうねー! 今日はお礼に私が色々奢っちゃうぞ〜」

今日もさくらはかわいい…

「さくらー! ジェットコースター乗ろうよー!」

「走るなよー、ゆみ! 危ないだろー?」

「ごめんなさーい!」

…なぜ、なぜこんなことに。

「あらら、かわいそうな史人くん。デートのはずがどうして俺は5人で遊園地になんてやってきているんだ。はぁ、切ない。あー、切ない!」

「うるせぇ、智。俺の心を読むな! あー、俺のガラスのハートにヒビが…」

「わりぃ、わりぃ! ま、まぁ楽しもうぜ!」

テストのお礼デートかと思った俺が悪いのか…? いや、お礼とか言われて、出かけるってなったらさ、2人だって思っちゃわない!? えー、俺がまちがってんのかなー。智の言う通り楽しむかー…。ん?

「え、なんで智もいんの?」

「ひでぇ。お前、友達になんてことを…」

「いや、気を使ってくれれば、ゆみ&たくカップルとダブルデートくらいには思える気がしてきた…」

「あー、ひどい。ひどいよ、史人くん。まぁ一理あるな…。でも、うん。俺だって…青春したい! 史人のことは応援してる、だが俺の青春も捨てられない。悪いが一緒に楽しませてもらうぜ☆」

「…今俺ひどかったな。うん、楽しもう。智」

「あからさまに落ち込まないでー! まだまだ若い俺たちにはチャンスありまくりだからー! 元気出して! ほら、皆でジェットコースター乗るぞ!」

「ふーくんたちー! 何してるのー! 早く行こうよー!!」

今日のショックはさくらの癒しを駆使しても拭いきれません…。


絶対次はデートに漕ぎ着けてやるかんな!

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