第12話 【智の恋】
久しぶりだな、智だ。2人のデート見せろだって? まぁまぁ、これを開いてくれたってことは俺の恋にも興味があったりするってことだろ? おぉっと、煽ったからって閉じないでくれよ! 智の恋のお話始めるから!
告白に失敗した俺。あれから考えたが、タイミングってのも大事だと思う。今日は何でもない平日なわけで、告白するのもねぇ…。ヘタレじゃないからな?
「智くーん! ごめん、裏の箱片しといてくれるー?」
「了解です! 任せといてください!」
先輩は美しい。そして、後輩の俺にも優しい。惹かれない理由を見つける方が大変だ。さっきみたいにお願いのポーズで頼み事をしてくる時なんてめっちゃかわいい。まぁつまり好きだ。告白するつもりではいるんだが…。タイミングっていつくるんだ…。
「お疲れ様です。先輩この間は私の分までシフトすみませんでした!」
お、新人ちゃんはこの時間からか。
「いいのよー! 元気になったみたいでよかったわ〜」
優しい…。
「ありがとうございます! これお詫びっていうか…どうぞ!」
何か美味しそうなの持ってる。あ、あれちょっと先の有名なお菓子屋さんのかー。
「え! 私の好きなのじゃん! ありがと〜、でも私仕事しただけだから大丈夫よ?」
「いや! 食べてください! あ、先輩の誕生日ケーキってことで!」
「あはは、じゃあもらっちゃおうかな! ちょうどもうすぐ誕生日だし!」
微笑ましいねぇ…ん? え!誕生日!?
「先輩! 誕生日いつなんすか!」
「お? 何かくれるのー? 今日入れないで6日後かな。うん、6日後だよー」
マジか! え、誕生日に告るのはきもいかな…。どーしよ。
「あ、えっと。そうなんすね! 何か買って来ちゃいますんでお楽しみにー」
「楽しみにしとくね」
告白のこと考えてるうちに誕生日プレゼントの約束しちゃったよ。
pー、何買ったら喜んでもらえるんだ!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます