第6話 【智の恋】

 やぁ、智だ。ヘタレ・チキンのイケメンの無駄遣い男じゃなくて残念か。開いてくれたんだ。まぁ聞いて行ってくれよ。俺はヘタレな男になりたくねぇ。だから、今日バイト先の先輩に告白する! めっちゃ美人で厳しいけど優しいのよ。よっしゃ、告白してきまっせ!


「お疲れでーす。」

「あー、お疲れ! ちょっとレジお願いしてていい? 裏の確認やってきちゃうからー」

「了解です! 今日シフト長いんすね〜」

「そー、今からのはずが…。あのかわいい新人ちゃんいたじゃん? あの子インフルだってー! かわいそう…。まぁその子の代わりに入ってたのよー」

「そーなんすか! マジお疲れ様です! 今日は俺のことめっちゃ利用してくださいね! 全力で先輩より働きますよー!」

「できるなら、いつもそうしてよ! 裏行ってくるー」

ふふっ、と笑う先輩が素敵で見惚れてしまった。


「お疲れ様でしたー。先輩ちょっと…」

「お疲れ!やば、急いで帰んないとー! またねー!」


…俺、ヘタレじゃないですからね?

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