第3話

(ねえ、どうして人間は、すぐに信じてくれないと思う?

(レーシャ?ちゃんと報告書読んでる?人間はね、騙す人と騙される人と、分けられるの。神は絶対に騙さないとわかっているからよ)

(けど、神は、もう人間界には行かないよ)

(・・・そうよ。・・・もう人間界には用はないからいかないわ。だけど、人間は、善と悪が心に存在する。それを弱いと言うか強いと言うかは難しいわ。心の指針がどちらに傾くかは、人間の感情をどれだけ動かすことができるかよ)

(じゃあ善の方に動くようには、どうしたらいいの?)

(それは・・・わからないわ。報告書をみる限りでは、人間は、騙すがわと、騙されるがわがあるわ。人間はとても脆いココロを持っている。神の御心を信ずる想いを全ての人間は秘めている。・・・ただ・・・)

(じゃあ、神と同じようにようにすればいいのね!)

(・・・それは、そうだけど、それを、あ、まって!レーシャ!どこに行くの!)


ねえ、レーシャ・・・あなたは・・・神と同じことをどうして・・・できたの・・・?


どうして・・・私の前から・・・消えたの・・・?


どうして・・・私と姿を変えたの・・・?


あなたが私になって・・・

私があなたになって・・・


ねえ・・・何をしたいの・・・?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る