作戦会議を始めましょう
自室に
「お兄様、私また子どもみたいなことを言ってしまいました」
部屋についてから、私は自分の言動を少しだけ
「いいや、お前はよくやった。あんなわからず屋には、あれぐらい言ってやればいい」
兄はそう言って私の頭を
「そうよ~。お父様なんていない者
今日のリベリー姉様は少し過激だ。
「もし何かあればすぐに相談するのよ! お兄様でも私達でも、
ラフラ姉様は強く
「キューキュピー」
そして、最後に私の首元でネックレスに
もう、シャルロが
私はシャルロを
シャルロも、クルクルクルと
「アルティナ、それ、どうしたの!」
目を大きく見開き、
「シジャル様が護衛代わりにシャルロを私に預けてくれたのです」
「使い
「いざとなればシャルロが戦ってくれたり、大きくなって背中にのせて飛んで逃げてくれるので安心だからとシジャル様がおっしゃって……私、これまで以上にシャルロを大事にいたします」
「「愛されてるわね~」」
姉二人はうっとりとした顔でフーっと息をついた。
なんだかくすぐったい気持ちになる。
「飛竜よ。アルティナを
お兄様は胸ポケットから包みを出すと中からクッキーを一枚取り出してシャルロの口に近づけた。
シャルロはそれをシャクシャク音をさせながら食べ、合間にキュウキュウ鳴いていた。
「お兄様、私にもやらせて下さいませ~」
「お姉様の次は私ね! お兄様代わって!」
お兄様もお姉様二人もシャルロにクッキーをあげながら口元が
シャルロは可愛いから仕方がない。
私もシャルロに初めてご飯をあげた時はだらしない顔をしていた自覚がある。
ネックレスに擬態している時のシャルロは小さな体と小さな口で体に見合った量のご飯を食べる。
生のお肉と野菜と果物をちょっとずつ食べるのだが、
「あまりあげすぎてはシャルロがぽっちゃりになってしまうから、そろそろやめて下さい」
私が注意すれば兄も姉達も
私がグラスに水を入れてあげるとシャルロはグラスに頭を
いちいち可愛い。
見ればその場にいた全員が
飼っちゃいけません!
とか言われなくてよかったと、私は
「司書長にはいつも
「そうなんです! シジャル様は格好いいんです!! 優しくて可愛いところもあって本当に
私がそう言えば、兄も姉達も優しく笑ってくれた。
「では、司書長と
兄に力強く言われ私は強く
「私もラフラもアルティナの味方よ」
「勿論よ!」
兄姉が仲間だと思うだけでこんなにも心強いのか。
「ありがとうございます」
頭を下げてお礼を言えば
暫く抱き締め合った後、私達は作戦会議を始めることにした。
「アルティナは父上と客人とは話すな」
「えっ?」
兄は悪い人の顔だ。
「僕はアルティナの声が出なくなった時、
「まあ。お兄様ったら」
「お姉様はまさか反対なの? 私は賛成だわ! アルティナがやっと
「あらあらラフラ、私は反対なんて言ってないわ~むしろ……お兄様は優しすぎるぐらいじゃないかしら~私だったらお父様の顔すら見たくないもの。そもそも知らない男性が家にいるなんて不安でしょ~そうだわ、私の家にいらっしゃいな」
リベリー姉様は優しい
私は本当に愛されている。
「でも、それではお兄様に
「最悪それでも仕方ないわよ」
ラフラ姉様は当然だという感じだ。
「アルティナ、もしもの時は二人に
「お兄様、
「男は頼られると
そうなのか?
でも、面倒ごとを持ってくる
ただでさえシャルロを借りているというのに。
「とりあえず、お兄様にはご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません」
「フー。まあ、いい。妹に頼られるのも悪くないからな」
前は兄に甘えることなんてできなかったが、今なら多少甘えられる。
シジャル様に迷惑をかけないためだと思えば
「客人もアルティナに相手にされないと解れば帰るだろ」
「そうね~。女性から冷たくされたら普通、脈がないって
「私も姉様も沢山の男性に言い寄られたけど、冷たくあしらえばしつこく追ってくることはなかったわ。
姉二人の後押しもあって、私は父と客人を相手にしないことに決めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます