父、襲来!!
シャルロがうちに来てから四日後、父が港についたと
姉であるリベリーとラフラも今日は実家である
「アルティナは安心していいのよ~。お兄様も私もラフラもついていますからね」
おっとりとした
「いざとなったら、
力強くそう言ってくれたのはラフラ姉様だ。
心強い二人の言葉に私も兄も小さく
「アルティナ!! 会いたかったぞ!!」
自分の息子を押しのけるのはやめてほしいし、
「アルティナ、大きくなって! ますますサマンサに似てきたんじゃないか?」
サマンサは私の母だ。
特に、
母を愛しているのは
だが、私を巻き込むのはやめてほしい。
「アルティナももう十五
そう言って父は私から
そこには神経質そうな黄緑色の瞳に
『選ぶといい』じゃない。
私はシジャル様しか選ばないのだから!
「君達、こちらが私の娘のアルティナだ! 美しい娘だろ? アルティナ、こちらのモノクルをかけた方は
私は父の言葉に口元をヒクヒクさせることしかできなかった。するとラフラ姉様の
「会ったばかりの方に失礼だとは思わないのですか! 何より、アルティナにはすでに愛する婚約者がいるんですのよ!」
リベリーお姉様の言葉にお父様はキョトンとした顔をした後、高らかに笑い出した。
「私はアルティナが婚約したなんて聞いてないし、許可を出した覚えもないぞ」
「父上、モニキス公爵家の当主は今は
兄が
「ユーエン! アルティナの婚約を勝手に決めるとは何事だ!! アルティナ、安心するんだ。父が必ず国王に
この人は何を言っているんだ。
私は父の真意が見えず混乱していた。
「お父様、勝手なことばかりしているとお母様に全てばらしてしまいますよ。それはもう、あることないこと……ふふふ」
リベリーお姉様がこれ以上ない
美しい笑顔なのに
「サマンサの名を出すとは
「では、お母様に告げ口されたら困ることはお
リベリーお姉様! 格好いい! 美しい!
私はリベリーお姉様に向かって小さく
見れば、ラフラ姉様も兄も同じように拍手している。
「
父は
「王立図書館司書長のシジャル・ミルグリットだ。ミルグリット
お兄様が冷静に言えば、お父様は額に青筋を立てて言った。
「司書だと? そんなしょうもないヤツとアルティナを婚約させたのか!」
「しょうもないヤツではありません。司書長は
お兄様は力強くシジャル様を
お兄様
「とにかく、そんな婚約は認めん! この二人から婚約者を選ぶんだ!」
あまりの横暴に私はお兄様の後ろに
「お父様なんて
私はその時、お父様がいる場所では声を出さないと決めました!
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