第7話 風林火山


 突然ですが、私は、「風林火山」という言葉が好きです。何故かというと、俳句の中にこの1語を入れるだけで、作品が一気に引き締まるからです。



 例えば、


『夏草や 兵どもが 風林火山』 どうでしょうか? 何?全然ダメダメだ。


 それでは、これなんかどうでしょうか


『古池や 蛙飛び込む 風林火山』 これもダメ?


『やれ打つな 蝿が手をする 風林火山』


『雀の子 そこのけそこのけ あそこの毛』おっと、これは違った。


『五月雨を あつめて早し 風林火山』


『春の海 ひねもすのたり 〇太郎』おっと、これも違った。


 最後にとっておき、


『妻が呼ぶ 股間の一物 風林火山』 どうです、引き締まったでしょう。こんなのは新婚さんだけでしょうけど「風林火山」が考えうる全ての状況にマッチしています。


 季語は妻でしょうか? 季節は春 人によっては晩秋?

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