今回の情景描写、ものすごく素晴らしいです。
参道から神社へ至るまでの雰囲気や、燃え落ちる拝殿の様子。まるで目の前にあるかのように、質感と感情を伴ってありありと脳裏に浮かびました。
あやかしのせいじゃない。アルコールとかと同じで、その人の本性を曝け出すだけ。
人間が悪い。竜弥くんの叫びに、胸が詰まりました。
どうであれ、いちばん深く魂が根付いているような場所が燃えてしまった喪失感、想像するに苦しいです……
作者からの返信
すずめさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
描写を褒めてくださって嬉しいです。
情景描写って、いつもどこまでやればいいのか迷います。全編で今回のような書き方をしていたら、間違いなく冗長ですから。
アルコールなどと同じ、とはたしかにそうですね。あやかしは人間よりも特異な能力を持ちますが、自然の法則の中に生きています。それを捻じ曲げるのは、いつだって人間なのです。
ここまでの四つのお話が「にんげん」なのは、そういうところからです。
多くあるわけでない思い出の場所が燃えてしまいました。奇しくもかくげんさんが実体を失ったのと同じ理由、同じ者のせいで。
ここからお話がどう動くのか、もう少しお付き合いいただければ幸いです。
神主さんがいなくて、火から守れそうですね。
江戸の火消しのようです。
にんげんの回は終わりますが、炎はこの回で消えるのかな。
にんげんが一番「業」が深いというのが伝わって来ました。
作者からの返信
こゆきさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
人命に関わらないですが、馳大さんは拝殿を切り刻み始めました。どのみち無事とは言えなくなってしまいましたね。
竜弥くんには他の何よりも、「にんげん」という存在が怪しく危険に感じた。そういうお話でした。