第230章 モンティ・ホール問題の裏側
数字や確率は、確かに客観的なものだろう。
だけど、 それを見て、理解して、語った、その瞬間。
それらは、客観色を主観色に染めたものに変わる。
『モンティ・ホール問題』の裏側のように。
テツガクちゃん
気づいてしまいました! 私!
『モンティ・ホール問題』には裏側があることに。
それは、この問題を提示する心境という確かな裏側です。
肯定
なるほどね。
たしかに、確かな裏側がありそう。
その前に、簡単に『モンティ・ホール問題』という景色。
それを描いてほしいな。
ほら、なかなか目にしない景色だからさ。
ガクちゃんの幻絵をお願いします。
今、ここに。
テツガクちゃん
そうでした!
それでは、簡単にこの不思議な景色を描かせていただきます。
3枚のお皿の上のステーキ。
そのどれか1枚が、海の近くの古びた食堂、満月のすぐ下のステーキです。
私が3枚のお皿の1枚を選んだ時。
誰かが、残った2枚のどれか1枚を取り。
これは違うステーキです。
もう一度選び直しませんか? と言った場合。
私の目の前には。
3分の1と3分の2の確率があります。
という感じの景色です。
肯定
この誰かが、どうして選び直しをさせるのか?
というのが裏側の景色ということだよね。
例えば。
誰かが取った、そのお皿。
それが、満月の下のステーキだったら。
その瞬間、この話の霧は晴れてしまう。
テツガクちゃん
そうなんです。
誰かが当たりを選んでしまって。
それを相手に提示した上で、もう一度選び直しますか? と言っても。
ほんの少し格好がつきません。
残りの2枚の中から。
誰かがハズレを選んで、それを提示できなければ。
消えてしまう問題です。
そんな特別な景色の中で。
もう一度、相手に選び直して欲しい、その心境。
その中で、最初に選んだ私の手は、何を手にしているのでしょうか?
肯定
僕の窓には、限りなく当たりを手にしている。
そんなガクちゃんの姿が見えるよ。
最初の答えが当たりだったから。
選び直して欲しい、そんな詐欺師の心境かもね。
いかにもそれっぽい確率の景色で。
確率とは違う何かを変えたくなる。
そういう裏側かも。
テツガクちゃん
きっと、『モンティ・ホール問題』は正しい確率だと思います。
数字の世界は客観的なもので。
間違いはないのでしょう。
ただ、それを扱う私達は違うようです。
私達が口にするのは主観的なものです。
例え、データや確率、数字を並べても。
そこには、確かな自分の主観。
それが、全ての平面に等しく平等に刻まれてしまいます。
人が見て、理解して、語ってしまった、その確率。
それは、客観色を主観色に染めた確率です。
ですから、本当に3分の2とは限りません。
なぜ、その誰かは。
この決断を選び直させるのか?
あなたは、どんな『唯一無二』の考えを立てますか?
きっと、その考えが主観的な私達にとって。
何よりも大切な答えのような気がします。
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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